中国人の反日感情はどこにあるのか?

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今年は、抗日戦勝70周年記念とかで、9月3日がお休みになるということで、少々、気になるところ。毎年、8月から9月は、そういう機運が高まる時期なので、在中日本人にとっては複雑であるが、まあやり過ごすしかない。

ただ、不思議であるのは、普段中国で生活をしている分には、一般の中国人の反日感情というのは、ほとんど、見えないということなのである。

写真は、2012年秋反日デモ

中国人の反日感情は、どこにあるのか? 日本人と韓国人の区別すらつかない中国人

日本メディアの報道によれば、中国の対日感情というのは最悪で、「日本に対して、あまりいい印象をもたない」というのは、半分以上の割合でいるということを聞いたことがある。

しかし、実際に中国に住んでいるものからすると、あまりピンとこない数字である。
というのも個人的に、これまで、ほぼ10年くらい中国に住んでいるが、日本人であることで、不利益を受けたり、悪口を言われたことは一度たりともない からである。また、誰かが日本人であることを理由として、そういった仕打ちをうけたという話も、一度も聞いたことがない。

というか、中国人は、日本人と韓国人の区別すらつかない。
中国に来たばかりの頃であるが、タクシーに乗ると決まって「あんた、韓国人か?」と言われることがあった。「いや、日本人なんだけど」と答えたとしても、「ああ、日本人か、体がでかいから、てっきり韓国人かと思った。」と。

また彼らは、日本人であるか韓国人かという関心も無いようだ。彼らに言わせると、日本人と韓国人は、雰囲気が似ているのだそうだ。(それは自分も同感)例えば、DVD屋、ブティックなど、いろいろなところで「日韓」というコーナーで一くくりにされているのを見たことがあるかもしれないが、日韓でひとくくりなのである。要するに、一般の中国人の日本に対する認識と言うのは、その程度のものだと言うことだ。

もちろん、全く、彼らの中に反日感情が全くないわけではなく、歴史的な反日感情というのは強いのだろうが、普段、現地に住んでいる日本人にとって、問題になる場面というのは、ほとんどないということである。
また、反日である一方、都市に住む中国人を中心に、メイドインジャパンや日本の漫画等に対して、一定のリスペクトはあるので、単純な反日とはいいがたい。でなければ、わざわざ日本に爆買いに来たりなどしない。

結局、大部分の中国人民は、日常生活を送るので、精いっぱいなので、そんなことに構っていられるほど、暇ではないというのが実際のところであろう。そんなことに構っていられるのは、所謂「ネトウヨ(右翼分子)」くらいで、この点は、日中とも同じである。

「自分ってこんな怖いところにいたの!」という驚き  映像と現実の違い

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深セン自分の会社の窓から 人民南路を深南大通方面へ歩くデモ隊 2012年9月 

例えば、2012年秋に反日デモがあったが、あの後、日本のTV局から電話がかかってきて(確か、みのもんたの番組だと思うが)「お宅の周辺の日本人で、被害に会われた人はいませんか?」としつこく、聞かれたことがある。

「何で、自分のようなローカルな携帯に、そんなところから電話が?」と思いつつも、無いものは無いので「聞いたことありません。」と答えても、なかなか許してくれない。「これだけのデモが起こっているのに、何の被害もないはずがないでしょ?」みたいな雰囲気がアリアリなのだ。
まあ、彼らにしてみれば、何もありませんでしたでは、ニュースにならないので、そういう態度になってしまうのでしょうが、その時「ああ、この人らって、まずシナリオありきで、それにあわせたネタを探しているだけなんだな。」と思ったことがある。

その後、日本の知り合いから「中国では、今、反日デモで大変なことになっているが、大丈夫か?」と、連絡が来たりしたが、「何も、イラクやアフガンにいるわけではない。そんな大げさな」と生返事をしていると「そんな暢気なこと言っていて大丈夫か!日本の車がひっくり返されてるのに」とか、逆に怒られてしまった。そんなこと言われても、デモの真っ只中にいるのはこっちであるのだが・・・・・

実は、デモのあった当日は、自分の会社も普通に営業してたし、近くの日本料理屋も普通に営業しているところもあった。さすがに外で携帯で、日本語を使って話すとか、そういうことは控えていたが・・・・。

しかし、後で、動画サイトで、デモの様子をニュースとしてみると「ええ、自分ってこんな怖いところにいたの!」というくらい、全然、感じ方が違う。まあ、日本の国旗燃やしたり、日本車ひっくり返したりしている映像を繰り返し見せ付けられていれば、確かに、中国人全体が憎悪を日本にぶつけているように見えてしまうのも無理は無い。

所詮、映像は映像 現実はイロイロ

しかし、映像は、所詮映像であって、現実はちょっと違うところにある。

実際、デモを自分の会社から見ていたが、デモに参加したほとんどの中国人というのは、実際のところ「何か、面白そうだから、ついていってみようぜ」くらいのノリの、所謂、野次馬にしか見えなかった。
ビルの下辺りから、横断幕をもった数人の若者が「中国加油、中国加油」と、いきなり、大きな声で、シュプレーヒコールを繰り返して、大通りへとでていったのも、不自然な感じがした。
多分、共産主義青年団か何かが先頭に立って、やっているのだろうが、そうした人間の動きにつられるようにして、野次馬のような一般人民が、周りを歩いていくというような感じだった。

結局、2012年の反日デモは、よく言われているように官製デモで、中国人民の不満をガス抜きせるという意味あいが強かったように思う。
当時の民主党政権(野田首相)が、尖閣を国有化したことで、売られた喧嘩は買わなければ、中国人民の手前、示しがつかないので、胡錦濤が、デモを許したに過ぎないだろう。

あと変な話であるが、デモの真最中に、美女の写真撮影会をやっている連中もいた。
会社のビルの中ほどに、もう使用していない古いプールがあるのであるが、時々、美女撮影会なるものをやっているが、デモの最中も、彼らは休まずやっていた。
要するに、そんな中国人もいるということだ。

余談

その一年前、2011年3月の東日本大震災のときは、逆に中国人の知り合いから、「お前とこの国が、今、大変なことになっているが、家族とかは大丈夫なのか?」というような連絡がきたが、自分の実家は関西なので、大丈夫に決まっているのであるが、彼ら外国人からすると、あの津波の圧倒的な映像を見ると、日本全体が壊滅してしまっているように見えてしまうらしい。

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