中国のハーゲンダッツはどうして高いのか?

woju

日本に一時帰国するとき、滞在は、せいぜい1週間なので、その間、中国では、食べられないものを集中して食べることになります。(爆買いならぬ爆食いです。)

日本でしか食べられないものは当たり前として、中国にもあるが、高すぎて食べられないものも食べます。その一つとしてはハーゲンダッツ(哈根达斯)なんかがそうでしょうか。

日本では、最近「華もち」?とかいう餅入りのハーゲンダッツが売り切れたとか、そんな話も出ていますが、自分にとっては、餅が入っていようがいまいがどうでもいいのであって、ハーゲンダッツが食べられるだけでもありがたいのです。

なぜなら、中国のハーゲンダッツは高い!!からです。

(冒頭写真)中国ドラマ「蜗居」より

意味不明なほど高い、中国のハーゲンダッツ

「日本のハーゲンダッツだって高いぞ!」と言われるかもしれませんが、中国では、そんなレベルじゃないのです。

例えば、先ほど、スーパーへ行って、撮影してきたものが以下です。
haagen-dazs1 ミニカップ1個 33元 

簡便の為、1元=20円弱として計算すると 33×20=660円!!

ミニカップ1個600円以上。

もう、どないやねん状態です。

スーパーやコンビニとかに行くと、いつも冷凍庫の中に入っていますが、人が買っているのを、あまり見たことがありません。

何でこんなに意味不明なほど高いんでしょうか?
ひとつは現地生産品ではなく、フランス(法国)からの輸入物ということですが、それにしても高すぎます。関税、流通経路の問題、価格戦略で値下げしない?よくわかりません。
しかし、ハーゲンダッツが高すぎるといって、怒っている中国人は聞いたことがありません。

日本で即買い

一方、日本のほうはといえば、ミニカップ240円。
というわけで、今回滞在中コンビニで見かけて、即買い!です。
japan2015 (100) 日本のコンビニにて、ミニカップ240円

昔、日本に住んでいたときは「ハーゲンダッツ高いなあ」と思っていたし、確かに、通常のアイスクリームと比べれば高いですが、その価値は十分にあります。濃厚でコクがあり、そのくせ甘すぎず、やはり最高です。

愛しているなら、彼女にハーゲンダッツを食べさせろ!

haagen-dazs3
ちなみに、ハーゲンダッツについて、少し自分の周りの中国人に聞いてみましたが、昔、広告に「爱她就请她吃哈根达斯(愛しているなら、彼女にハーゲンダッツを食べさせろ!)」というのがあって、そういう「男ならハーゲンダッツを彼女におごれ」的なイメージが出来上がってしまったようです。要するに、そういう一種の見栄消費であるからして、価格は逆に、高くなければならないという倒錯した道理があるようです。
【というか、ハーゲンダッツの冷凍庫の文字の下に「爱她就请她吃哈根达斯!」がかいてありました!】
ちなみに、中国人に「君はハーゲンダッツを買うか?」と聞けば、「買うも何も、おいしいと思ったことがないので、そんなものに33元も出して買う人の気がしれない。」とのことでした。そもそも、おいしいと思わないのであるから、高いも安いもないですね。中国人にとっては味が濃厚すぎるのかもしれません。

参考動画


蜗居(かたつむりの家)02优酷网(中国語、字幕有り)
数年前のドラマの1シーンから。
動画20分くらいのところで、中国人の男女がハーゲンダッツに入って、25元のアイスを買う買わないで迷うシーンがありますが、微妙に揺れ動く心理が面白いです。彼女の方は、本当は欲しくてたまらないにもかかわらず、あまりに高くので、わざと理由をつけて出てしまうのですが、男の方が、気を利かせて買ってやるわけです。

上記のドラマなんか、まさにハーゲンダッツのブランディング戦略、イメージ戦略が功を奏している好例かもしれません。
ちなみに自分は、中国では、よほどのことがない限りハーゲンダッツは食べません。アイスクリームを食べたくなった時は、明治のアイスクリーム(6-10元程度)を食べます。ちなみに、中国ローカルのアイスクリームは、おいしくありません。

ハーゲンダッツほどではないですが、中国では外国ブランドものは、他国よりも、かなり高めに値段設定されていることが多いです。
ユニクロやスターバックス(星巴克)などもそうです。

中国のスタバは世界一高い??


星巴克“贵”在中国—优酷网(中国語です)

これは以前、CCTV(中央電視台)が「わが国のスターバックスは、高すぎるのではないか?」とスタバを批判した後に、それを受けて、他のメディアが報じているもののようです。動画では、各国との値段比較、一人当たりの収入、コストと色々な角度から、検証しています。(詳細は一番下にて)
確かに、指摘それ自体は当たっているし、中国のスタバは、世界一値段が高いようです(ラテ(中/トール)27元=500円強)

しかし、これもハーゲンダッツと同じで、実際に流行っているのだから、値段をとやかく言ってもしょうがないでしょう。その値段に見合う価値があると感じる人々が現実に存在しているのですから。それが市場原理です。少なくとも自分は、スタバが高すぎて困るという話は、中国人から聞いたことがありません。行く人はいくし、行かない人ははじめから行かない、結局そういう場所なんだと思います。
それよりも、中国は他の物価や家賃が、毎年どんどん上がってますので、一般庶民にとって、そちらの方がよほど切実なんだろうと思います。それに比べれば、滅多に利用しないスタバやハーゲンダッツがいくらであろうが、どうでもいいのです。

スタバにいる俺たち、超かっこいい

ちなみに、これも中国人に尋ねたところ、スターバックスに入る、若者の心理というものも、ハーゲンダッツと同じで見得消費がかなりあるようです。
一般に、オープンテラスや窓際の席に陣取っている中国人の若者がいますが「スタバにいる俺たち、超かっこいい」みたいな、そんな感じところがあるようです。だから、わざわざ他人から見られやすい場所に座ると。(しかし、同時に、中国スタバのオープンテラスは、物乞いにたかられやすい場所でもありますが・・・)

CCTV(中央電子台)は「スタバは中国人民を搾取して暴利をむさぼっている!けしからん」という流れで論じているようですが、中国がよくやる外資たたきの一つかもしれません。庶民の不満の矛先を、海外や外資といったモノに、向けさせようとする意図を感じます。

ただ、外国人、とくに円安の日本人にとっては、スタバなど外資系の店は高く感じるというのは確かですね。例えば、自分が好きな「抹茶フラペチーノ(抹茶星冰乐)」は、35元(700円弱)もはや気軽に飲めるという値段ではありません。おかげで、こちらはスタバに行く頻度は減りました。

スタバに限らず、このところ、中国にいると物価高騰&円安で、何かにつけ割高に感じてしまいます。「このサービスで、この価格!!」という。逆に、日本いくると「安い」と感じてしまう。
日本はサービスを受ける側としては、最高の国になっているのだと思います。だから日本へくると、自然と財布の紐が緩んで「爆買い」すると。
(逆にサービスを提供する側としては、容易にブラック化しやすい環境にありますね。)


動画補足
動画ではまず、一杯のカフェラテ(中)の値段を比較しています。
アメリカ・シカゴ  19.98元(3.26$)
イギリス・ロンドン 24.25元(2.5ポンド)
インド・ムンバイ  15 元(130ルピー)
中国・北京     27 元

27元というのは、大体、1元=20円弱とすると27×20=540円 で、ラテにしては割高ですね。気軽に一杯とはなりにくいです。ちなみに、日本では、ラテ(トール)370円ということですが、アメリカとほぼ同じということになります。

次に、一人当たりの収入を出して、他国と比較しています。
「中国人の平均収入(5740ドル)は、アメリカ人(50120ドル)の1/10なのに、なんでコーヒー代は?」という、でも、スタバに出入りしている中国人は、やはり一般の中国人とは違うわけですから(むしろ日本で爆買いする層に近い)平均収入と比較してもあまり意味がありません。中国ほど、平均をとることが意味をなさない国はないのです。

さらにコスト(成本)について「原価4.6元(豆1.6元、牛乳2元、使い捨て用品1元)のところを、27元で売るとは何事だ!しかも、中国人の給与は安いのに。(店長レベルでも5000元程度(10万円弱))」と指摘してます。

まあ、ご指摘自体はもっともですが・・・

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