中国の消費者金融市場と「プロミス」について

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さて中国市場の方ですが、政府のなりふり構わぬ株価対策によって、一応、落ち着きを取戻しつつあるようです。

日本では「中国バブル崩壊か?」「何故、三週間で30%も下落?」みたいな論調で書かれていますが、日頃の中国人の行動パターンをみていれば、別に不思議でも何でもありません。
バスや地下鉄では我先へと席に着こうとする、目的地につけば我先に出ようとする。いったんトレンドができると、彼らはとにかく我先にと入口、出口に向かうという性質があるので、一方的になりやすい、タダそれだけのことです。
また、市場の機能をゆがめる云々ということで批判を浴びていますが、まあ、有る程度は、しょうがないんじゃないでしょうか。あのまま黙って見ているわけには行かないでしょう。何もしなければ、行き着くところまでいっていたと思います。市場規模こそ大きいものの、まだまだローカル市場なのです。
中国人に聞いてみると、やはり周囲の友人(20代くらい)も、結構、金を借りて信用取引をしているみたいで、先日の下落で、損失あるいは含み益、すべて吹き飛ばしたみたいです。

今回の暴落は、やはりお金を借りて行う信用取引によるところが大きいでしょう。自分のところにも、どこから情報を仕入れているのかしりませんが、たまに貸金業者(貸款)から電話がかかってきます。

今回は、中国の消費者金融について書いてみます。

拡大する中国の消費者金融市場と「プロミス」

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(プロミスのポケットティッシュ・・・ティッシュ形式で配るというところがそもそも日本的発想かも)

数年前からですが、街を歩いていると、消費者金融の店舗を見かける機会が多くなりました。

日本では、過払い金訴訟などで打撃を受けた消費者金融業界ですが、中国人は、やれ旅行だ、車だ、教育だと、まだまだ消費意欲が強く、消費者金融が入り込む余地はかなりありそうです。

例えば、プロミス

プロミスは、香港では前からありましたが、深センで見かけるようになったのは、ここ2-3年前くらいかなと思います。表通りのかなり目立つところにも、増えてきました。

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ちなみに、以下の記事によると、法定上限金利は24%。さらに手数料もあわせると、実質年40%程度の利幅を確保できるとのことです。一昔前の日本のサラ金市場のような感じなんでしょうか。結構、ぼろい商売かもしれません。

消費者金融「プロミス」中国事業拡大!

中国人に無担保で金を貸して大丈夫か?

もちろん、上記の利幅は焦げ付きが無ければということが前提となりますが、
その点についても以前であれば「中国人に無担保で金を貸して、大丈夫か?」という感じだったでしょうが、中国人も最近は、随分豊かになって、中間層が分厚くなってますので、査定さえしっかりすれば、「お金貸しても、戻ってこないのでは?」という心配は無用になりつつあります。
また、彼らは身分証番号(マイナンバー)で、がっちり管理されていますので、一旦、ブラックリストに載ってしまうと、失うものが、大きすぎるので、返さざるを得ないのではないでしょうか。

ちなみに、中国のプロミスは、一見すると日系の消費者金融とはわかりません。というか「プロミス(promise)」という名称そのものを英語も含め使用していません。「博民快易贷(元「民快易貸」)という名前になってます。そのあたりは、わざと日系というのを隠しているのか、日本の会社と直接の資本関係がないからなのか、よくわかりません。

saizeriya関係ないですが、日系のなかではそういう会社もわりとあります。サイゼリア(萨莉亚)とかもそうです。中国のサイゼリア(萨莉亚)もなかなか盛況ですが、利用客の中で、日系とわかっている人は、日本人以外はいないのではないかと思います。

スピード、お手軽感をアピール

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中国のプロミスのホームページをみると、とにかく「無担保、早い、安心、簡単」といった、お手軽感を前面に打ち出しているようです。

博民快易贷(プロミスのHP)

流れとしては 「ネットで申請 ⇒ 資料を提出 ⇒ 審査 ⇒ 契約 ⇒ 当日貸与」 という感じで、最速で45分というスピード感が売りのようです。

Q&Aも、いかにもハードルの低さ、間口の広さをアピールしています。

Q「携帯電話番号しかないですが、融資は可能でしょうか?」
A「はい、可能です。」

Q「借りる時に、抵当や保証人は必要ですか?」
A「必要ありません。」

Q「1000元(2万円)からでも借りられますか?」
A「はい、大丈夫です。」

その他、金額の上限は、個人は30万元(600万円)、業者は50万元(1000万円)
返却期間の上限は、36ヶ月(3年)など、一問一答で簡潔に書かれています。

まあ、それはいいのですが、肝心の利息について、何も書いていないが、それは店頭で説明するということなのだろうか?お手軽に借りられますはいいが、そのお手軽感こそが、日本で大量の多重債務者を生み出す原因になったわけですが・・・・・・

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「つなぎ資金」「教育費」・・・・・といった頭の痛いお金の悩みを「博民」によって一挙に解決

5万元を12ヶ月で返済 具体的にシュミレーションしてみると

ちなみに、以下のような貸金業者比較サイトでは、詳しい金額が分かります。
例えば、5万元(10万円相当)、12ヶ月で検索すると、いわゆるサラ金から、銀行系のややソフトなローン会社まで、ゾロゾロと出てきます。(しかしまあ、できればお世話にはなりたくないサイトですが。)

検索結果の中から博民快易贷45分钟快速贷– 融360をみてみると

5万元(10万円相当)を借りて、12ヶ月返済とすると総費用(利子と手数料等)で 1.48万元(約3万円) ということです。
これを元金でざっくり割ってみると 14,800 ÷ 50,000 = 0.296
償還期限が1年なので 年利29.6% ということになります。

複利については詳しくないですが、手数料とか管理費用とかさっぴくと、
だいたい、中国の法定上限金利24%位になる感じでしょうか。 かなり高利ですね。

それでも、30000人以上の人が申請しているところをみると、結構、借りている人はいるみたいです。お尻に火がついている人からすれば、高金利のリスクより、とにかく即座に無担保で貸してくれることの方が、大事なのかもしれません。

ちなみに、こういった消費者金融からも相手にされなくなった人はどうするか?といえば
中国にもやはり、さらにハードな闇金融である、高利貸(ガオリータイ)と呼ばれる業者があるそうです。ただ、やはり社会的に問題になっているようで、これは万国共通といたっところでしょうか。

香港のプロミス

ちなみに香港側については、消費者金融は、もう20年以上の歴史があるようで、香港プロミスもその一つですが、日系ということを売りにしているようです。

以下、一昔前の香港プロミスの広告です。

【PO朝霆制作】陈嘉宝-promise 邦民日本财务广告(帮人篇)优酷视频

ある時は、困っている子供の為、木に登ってボールをとりに行くが、自分が木から降りられなくなってしまう。
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またある時は、道を渡れず困っているおばあさんを助けに行って、自分がバスに乗り損ねてしまう。
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どうやら、彼女は、困っている人を見かけると、見過ごせない性格のようである。

そんな彼女が勤務しているのがプロミス。
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そこでも彼女は、お金に困っている人を見過ごすことができず、今日も金を貸し続けるのであった・・・と

よくできています。

このさわやかな女優さん(陳嘉宝)の魅力とあいまって、サラ金のブラックなイメージは払拭され、ソフトなイメージ作りに成功していると思われます。

中国の身分証について

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左は、オバマさんの中国の身分証。
奥巴馬(オバマ)、肯尼亜(ケニア)族、华盛顿特区(ワシントンDC)白宫(ホワイトハウス)
民族のところ、漢族の場合は「汉」、少数民族の場合は、それぞれの民族名になります。下に並んでいる数字の列が各自の身分証番号(マイナンバー)です

 

中国人は、必ず一人一枚、上記のような銀行カードサイズの身分証を所持おり、一人の人間に対して、一つの身分証番号(マイナンバー)が割り振られています。ちなみに、番号は18桁にも及び、中国人は、自分の身分証番号は、当然、暗証しています。(中国は何でも番号が長い。携帯電話は11桁、銀行の番号は16-20桁もある。)また彼らは、いつ何時、提示を求められてもいい様に、常に身分証の携帯を義務付けられています。

そもそも、アレだけの人口を有する国であるから、国家が人民を一元的に管理するシステムが無ければ、国家運営など出来ません。国民の権利、自由、プライバシーよりも、社会秩序の維持、行政の効率を重視せざるを得ない中国の場合、やはり国家の身分証は必要不可欠でしょう。

日本でも、今後マイナンバーが導入されるようですが、個人情報の流出の危険性もあるし、スノーデン事件ではないが、権力側が、ますます個人情報の把握をしやすくなるという負の側面にも留意しなければならないと思います。

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