中秋節の月餅商戦、始まる

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ハーゲンダッツ月餅

今年も中秋節が近くなってきたせいか、どこのスーパーでも、目立つ場所に月餅(ユエピン/ムーンケーキ)が山積みになっているのを見かけるようになってきた。
日本でこそ見かけないが、中華系の国家であれば、毎年九月になれば、どこでも見られる、ありふれた風景である。

以下、中秋節と月餅について、少々、説明してみる。

中秋節とは 旧暦が今も生きずく中国

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中秋節とは、毎年旧暦の8月15日の満月の夜に、家族で、月を鑑賞し一家団らんのひと時を過ごすという習慣で、春節、元宵節、端午節とならぶ「中国の四大伝統祭り」と呼ばれるらしい。ちなみに、今年の中秋節は9月27日で、国家の三連休になっている。

毎年、中秋節、空を見上げるが、やはり満月になっている。当たり前といえば当たり前であるが、なるほど暦というのはすごいなと感心してしまう。
今でこそ、ほとんど、空を見上げることもなくなってしまったが、おそらく昔は、月明かりが果たしていた役割というのは、非常に大きかったに違いなく、月の満ち欠けによって暦を刻むということは、おそらく普通の感覚だったのだろう。

そういう意味では、中国の節句というのは、旧暦に裏打ちされている分、重みがある。
一方、日本は、明治維新の際、近代化とともに、この旧暦を表舞台から廃止して、西暦に統一してしまった。一応、端午の節句、七夕などあるにはあるが、旧暦ではなく、西暦で祝っているので、それだとあまり意味が無い気がしないでもない。

月餅  中国人の面子とも関係

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その中秋節に欠かせないアイテムが、月餅(ユエピン/ムーンケーキ)である。

月餅というのは、饅頭や羊羹とも違う中国独特の菓子で、パターンとしては、外側に、小豆や椰子、蓮の実などの入った練り物、真ん中に塩辛い黄身が入っているのが一般的である。丸い黄身が満月を象徴しているのだろう。

中国では節句になると、元宵節なら汤圆、端午節なら粽(ちまき)といった具合に、常に食い物アイテムを用意しており、食べることが好きな中国人らしいが、実はこの月餅、あまりおいしいものではない。それは、中国人も同様で、彼らにとっても、さほどおいしいものではないのだという。

また、他の節句の団子などが、家族団欒の象徴であり、食べることを主目的にしているのに対して、月餅というのは、他人に贈答することを主にしている点で、ちょっと意味合いが異なるようである。
見ればわかるが、パッケージが非常に凝った作りになっており、中身より見た目の方が重要であったりする。客先に月餅を送るときに、いかに見てくれのいい、高価そうなものを提供したかという、いわゆる中国人の面子とも関係しているのだろう。また、この月餅が、賄賂という負の側面にも一役買っているようなことも想像に難くない。

加熱する月餅商戦

この月餅であるが、「美心」など香港の有名ブランドをはじめ、スターバックス(星巴克)ハーゲンダッツ(哈根达斯)、レストラン、ホテルなど、様々な団体が売り出しており、チョコレート味だの、抹茶味だの、従来の形式にとらわれないものも結構ある。
一般的には、中秋節の2ヶ月くらい前から月餅商戦が始まるが、イメージ戦略からか、年中、広告をうっているブランドもある。月餅の場合、中身といっても、たいした差が無いので、いかにブランドのイメージを作りあげるかということに気を遣っているようである。多分、コストのほとんどが広告代なのかもしれない。


第九回 思念中的月饼节 土豆 スターバックス月餅の製法など

ちなみに、中秋節の贈答用に何か、購入しなければならないということであれば、香港の「美心(maxim)」「栄華(wing wa)」あたりのブランドを買っておくのが無難ではないだろうか。オーソドックスな四個入りで、200元(4000円)前後である。しかし、この時期、おそらく、どこの会社も月餅を貰い飽きているので、別のもの、例えばお酒など送るのもアリだろう。
ちなみに、自分は最近、ほとんど自分で買ったことはなく、中国人が勤務先でもらったものを、少し食べたりする程度である。

黒月餅にご用心!! 最早、化学物質の塊

しかし、思うに、この月餅、スーパーやホテルのフロントで、常温で結構、長い期間山積み状態になっているのであるが、賞味期限とか本当に大丈夫なのだろうか。
実際、昨年に売れ残った餡を、今年の月餅に使うという事件もあり、いわゆる「黒月餅(黒心月餅)」として問題化している。しかも、贈答用は自分で食べないから発覚しにくいという理由から、結構有名なブランドでも問題が発生しているらしい。

まあ、普通の月餅でも、添加物がたくさん入っていそうな雰囲気がプンプンするので、なにも好き好んで食べる必要は無いだろう。
ちなみに以下は、2008年製造で、もともとは50日の保質期のものが、3年後も新品同様変わらず、食べることができたというニュース。メーカーは原因は不明というが、調査したところ、やはりというか、中に大量の防腐剤が入っていたとのこと。菓子というよりは、最早、化学物質の塊とも言えるだろう。

http://v.youku.com/v_show/id_XMjgyNTAyODY0.html
月饼三年未霉变 厂家称原因不清【動画、中国語】 

月餅いろいろ

スターバックス月餅

スターバックス(星巴克)の店頭で販売中。
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ハーゲンダッツ(哈根达斯)  アイスクリーム月餅セット

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中国のハーゲンダッツ(哈根达斯)ウェブサイト

ハーゲンダッツ(哈根达斯) もうひとつのサイト

アイスクリーム月餅(冰淇淋月饼)のお値段の方は、300-800元(6000-15000円)とかなり高い。
日本は2013年に店舗としてのハーゲンダッツは、すべて撤退してしまったが、中国には、いたるところにハーゲンダッツの店舗があるので、そこで確認をすることもできる。

中国のハーゲンダッツ(哈根达斯) には、アイスクリーム鍋(冰淇淋火鍋/写真)なるものまであり、中国ならではといえる。
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ウォルマート(沃尔玛)の月餅売り場にて

ウォルマート(沃尔玛)にて、贈答用の月餅コーナー。「美心」「栄華」といった、お馴染みの香港の月餅ブランドの他、イロイロなメーカーの月餅が並ぶ。価格は100-400元(2000-8000円程度)とイロイロ。
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こちらは一般的な贈答用タイプ。縁起物なので赤が多いか。
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冰皮(ビン・ピー) 冷蔵庫で保存する冷やして食べる月餅といったところ。味は、そんなにおいしくない。
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一般売り場にある、自分や家族で食べる、お手軽間食用の月餅コーナーもある。一個10元から20元くらい
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月餅の広告 地下鉄の通路にて

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