通菜街 金魚ストリートを歩く

pet1
お盆である

とはいえ、ここ中国ではそんな雰囲気ではないのはご承知の通り。
他の日系企業が次々とお休みをとる中、我々の会社は通常通り出勤。
また、この時期は終戦記念日にも当たるわけで、今年は、何もなく無事に過ぎ去ってもらいたいとただただ祈るだけである。
(昨年は、某首相が参拝を強行したおかげで、日本人会から注意勧告のメールがきた)

というわけで、今回も香港へ。

通菜街北側の金魚ストリートへ

九龍のネイザンロードから二筋程、脇に入った通菜(トンチョイ)街の両側に、いわゆる金魚や熱帯魚を売る店を中心としたペットショップがずらりと並んでいる一角がある。
金魚や熱帯魚日本の鯉などの魚系を中心に、犬、猫、ウサギ、ハムスター、亀、ザリガニと、ここに来れば何でも一通り揃ってしまう、そんな場所だ。
pet4
pet2
道の両側には、ちょうどこんな感じの、10坪にも満たない小さな個人経営の店が100軒くらいはひしめいている。
pet3

ビニール袋で、一匹ずつ丁寧に梱包

その煌々と光る水槽の蛍光灯に、引き寄せられるように客達が群がっている。
pet5
このあたりの熱帯魚屋さんでやけに目に付くのが、店先に吊るされているビニール袋の山である。
お客が気に入った魚が居れば即、お持ち帰りできますよということなのだろうが、それが夜店の金魚売りに通じる親しみやすさを演出している。
pet6
ビニール袋にはひとつひとつ、マジックで魚の名前と金額が書かれている。
pet7
しかも、夜店の金魚すくいレベルの小さな金魚ならともかく、かなり大型のものまで、ビニールでくるんでいる。
pet8

独自性を打ち出す各店舗

とにかく土地が狭い香港、うなぎの寝床よろしく一軒一軒のスペースも狭い。
pet9
この店も、小さなスペースでも、何とか多品種を置こうとしているのかこんなに狭苦しいガラスケースの中に、無理やり亀を押し込んでいる。亀にしてみれば、こんな狭いところに入れられた日にゃーえらい災難である。大きい亀など、自分の体を反転させることすらできない。
pet10

その隣りには、魚がご丁寧に一匹ずつガラスケースに。と思ってみると、何と闘魚であった。子供のとき、図鑑か何かでよく読んだが、確か闘魚の雄どおしは、ある時期が来ると、お互いがしぬまで闘うということだったか、そりゃ闘って、しなれたら店としてもかなわんでしょう。
pet11

さて同業者が多いこの地域では、ぼんやりとコンセプトの感じられない店を作っても駄目なようで各店がいかに個性を打ち出すかに勢力を注いでいる様子が随所にうかがえて面白い。

こちらは錦鯉専門ショップ、オーナーがトロフィーをもっている。ウチは、なんとか賞を取ったすごい店ですということをいいたいのでありましょうか。ひげオヤジの顔が誇らしげである。
pet12

奇珍屋、その名の通りワニガメ、カメレオンといったような、普通のペットでは飽き足らないディープな嗜好をもった人が対象である。ワシントン条約はちゃんと守っているのかな。pet13
pet14

アロワナ専門店インドネシア、マレーシアからの直輸入である。アロワナはこちらではよくサウナの玄関脇の水槽に入れてあったり、特に珍しくはない。
pet15

比較的間口が広くとれる店先は、大きな水槽で勝負。アクエリウム風にして客をひきつける。
pet16
また、本業以外の部分(水槽、えさ、電球ショップ)に特化した店も。こちらは水草を専門に売買する店。水草もはい、この通り。ご丁寧にビニール袋で売られております。
pet17

動く宝石 香港の金魚たち

さて、それでは肝心の中身。まずは金魚である。

pet18
超過密水槽 金魚密度高すぎ!
子供の時、金魚が大好きだった自分にとって、ここは来て、ただ水槽をぼんやり眺めているだけで、ノスタルジックな気分に浸れるという、誠に暇つぶしにはもってこいの場所である。pet19

熱帯魚が多い香港では、金魚はやはり主流ではないようであるが、狭い路地の脇に、ずらりと水槽が並べられている一角があった。
下の水槽には、出目金、ランチュウ、硫金などお馴染みの金魚たちが、狭い水槽の中に詰め込まれていた。一匹、28HKドル(約420円)1HKドル=15円
そしてその上には瘤を隆々とみなぎらせた大型のランチュウ(紅白480HKドル、黒880HKドル)と、これも肩の筋肉の盛り上がりがすばらしい大型の硫金(680HKドル)がそろい踏み。

ランチュウpet20
硫金pet21

うーーん、まさに壮観。

写真だけでは伝わらないかもしれないが、金魚の王様ランチュウが群れをなして動くその様は、ある種、絵巻物を見ているかのようである。子供の頃、垂涎のまなざしで眺めていた巨大ランチュウが今、目の前を群れをなすように泳いでいる。金魚の飼い方の本の中の見事に瘤を膨らませたランチュウの写真を見て、どうやったら、あんなに見事に瘤が盛り上がるのかと、ため息をついていたが、目の前にその夢が易々と実現しているのである。

南国香港は熱帯魚も豊富

とまあ、そんな個人の感傷はこの際さておき、次は熱帯魚

亜熱帯に属する香港は、南のフィリピン、ベトナム辺りに近いため熱帯魚も容易に輸入できる。おなじみグッピー、エンゼルフィッシュなど、有名どころはもちろん、色とりどりの魚を見るのは、楽しい。
しかし、何故か金魚に比べイマイチ、親しみがわかない。これは小さいときから変わらない。
子供の頃、一度だけエンゼルフィッシュのつがいを飼ったことがある。そのつがいが、なんと産卵、孵化までやってのけたにもかかわらす、孵化した稚魚を全部食べてしまったという苦い経験がある。その後、秋になって処置に困った私は、そのつがいを近所の熱帯魚屋に持っていって売り払った。確か500円だったと思う。

まあ、そんな貴重な体験をさせてもらった熱帯魚。
個々には紹介はしないが、面白い魚がいたのでご紹介。
pet23
pet24
とにかく頭の角度の直線ぶりはどうだろう。鋭利な刃物みたいにどきどきととがっている。そのくせ、体全体は薄っぺら、やけに人間の顔に似ていて親近感がある。
たまにここに立ち寄ったときに彼らを拝見しているのであるが、同じ彼らなのかは分からない。ただいつでも三匹、四匹で泳いでいる。

魚以外のペットも

さて、この界隈のメインはあくまで魚であるが、次は、魚以外の住人についても触れてみよう。

まずは犬

pet26
pet27

猫も一応いる

猫の場合、別にペットショップで買うほどでも無いと思うが、一応、いることはいる。
pet28
pet30 ガラス越しのコミュニケーション
pet31 こっちは売り物ではないようです。

ウサギ・ハムスターといった小動物も

ウサギ小屋もあった。右側に注意書きのようなものが読めるであろうか。上から順に、「触るなかれ、写真を撮るなかれ、たたくなかれ」思いきり違反している私である。
pet32
ハムスター
この日は夜に立ち寄ったので、活発に動いている奴はさすがに少数派。
pet33

隣りを見れば、日本からの直輸入の小型ハムスター用のおうちセットがった。これを使えば、ハムが中にどんどこ入っていく様子が、横から楽しめるという人間の都合を優先したような家である。
pet34

さて、うろうろするうちに午後9時である。そろそろ、この界隈も店じまいの時刻。私もそろそろ家路につくとしようかと思ってふと横を見ると。
pet36
先ほどの水草専門店の隣りに、日本料理屋が。魚を鑑賞した後、魚を食う。ちょっと微妙かも。

金魚ストリート(通菜街) 周辺図

香港散歩 その他の記事

shangshui-market (138)香港上水マーケット Ⅰ 魚市場を歩く2015年3月16日
中国大陸から最も近い香港の街「上水(シャンスイ)」中国からの水客が、大量の商品を買い出しに来ることでも有名です。以下は、旧正月明けに、上水の市場に立ち寄った時のもの。活気ある香港の魚市場の様子をご覧ください。
shamshuipo香港深水埗 Ⅰ 香港の秋葉原を歩く2015年8月12日
香港の下町、深水埗。何と説明をすればいいのだろうか?秋葉原のようなハイテク電子街の顔を持つ一方で、屋台や市場といったいかにも下町的雰囲気をもち、さらには若者のトレンドスポットまでをも併せ持つ、そんなごった煮的な魅力をもつ深水埗を歩いてみた。
nightmarket-hk廟街ナイトマーケットを歩く2015年2月14日
いわゆる男人街「廟街」は、ナイトマーケットで観光スポットともなっている。その怪しげで猥雑な空間は、ある意味、もっとも香港らしい場所ともいえるかもしれません。

 その他、関連する記事