超テキトーな中国の健康診断を受診する  ~深圳口岸医院

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中国の視力検査板

さて、今年も就労ビザ取得のための健康診断(体検)を受けに行って来た。ローカルスタッフが付いてきてくれないので、ひとりで指定された病院に行く。昨年行った病院では、全部で所要時間30分という、ジェットコースター並みの速さで検査を終えて帰った覚えがあるが、果たして今年はどうなるか?


指定の病院(深圳口岸医院)へ

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日本の健康診断では「朝ごはんは食べない」というのが大原則だと思うのであるが、昨日会社の中国人スタッフから「別にいいらしいですよ。朝ごはん、食べて。」とあっさり言われ、そんなものなのか?と思いつつ、朝マックしてから指定の深圳口岸医院に向かった。
場所は、福田の皇崗イミグレにも近い 深圳口岸医院(写真)

滨河大道(ビンハイ・ダーダオ)沿い、バス停でいうと「岗边村(ガンビエンツン)」を、もう少し西に行ったあたり。滨河大道南側の社区の門を入って右手方面にある。道路沿いではなく、社区の中にあるので、少しわかりにくいかもしれない。

先ずは、必要事項を記入して提出

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検査の受付は、病院の三階ロビー。外国人でかなりの混雑をしている。

まずは、番号札を取って、申請用紙(中国語と英語の表記)に自分の健康状態などを記して待つ。受付から呼ばれたら、申請用紙とパスポート、証明用写真を出して認証を受ける。
写真を忘れた場合は、2階の奥にスピード写真(20元、写真)があるので、そこで写してもいいし、それが壊れていれば、下の売店のようなところでも写してくれる。

この後、本来は、支払いをしなければならないが、この時は、支払いをせずに、先に検査を受けてしまった。

いよいよ検査に

全部で10項目くらいある。どこから行ってもよさそうである。とりあえず行列ができていないところを目指して行く。(現在は、もう少し検査項目が減っている。)

採血

まずは採血
考えてみれば、今回ここが一番、検査らしい検査といえたのかもしれない。(所要時間、約3分)

色盲検査

左手で、患部を押さえながら、隣りの五感科(視聴覚)へ。
まずは色盲検査、絵本のようなものに数字が書いてある日本でもおなじみのやつ。
medical-examination4 こんなやつ

検査官が指をさして問う。
「これは?」
「うーーん・・・・・627かな?」

見ればわかるのであるが、7なのか1なのか形そのものが微妙で判別しにくい。
しかも中国語で答えなければならないから、少しタイムラグができる。

「はい・・・・・じゃ、これ」
「んと、72です。」
「OK! (ばしっ、絵本閉じる)」
「・・・・」

たった二個! 超いい加減。 所要時間10秒。(ちなみに前回は5つくらいだった)

視力検査

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視力検査はいわゆる日本の「C」ではなく、「」という形がどちらに開いているかで調べる。

しかし、何か変だ。ちょっと説明が難しいが、検査中、我が見ているのは、検査表が写っている鏡であり検査表そのものではない。実際の検査表は私の背後にあるといった配置になっている。
つまり下のような配置である。

鏡←←←←←←←←私・・・検査表 (検査官)

検査官は、私の後ろにある検査表を指し示し、それが鏡に映ったものを私が見て「右、左、上、下」
と言うわけであるが、何でいちいち、鏡をはさまなければならないのかと思ったのであるが
何のことはない、鏡を介せば、検査官が、いちいち検査表のところまで行って指し示さずとも、
その場を動かずすむと・・・・・なるほどね。

彼らというのは、自分が楽をするためにはどうすればいいかというような知恵はよく働くようで
そういう知恵をもっと別のところで活用してもらいたいと思う。
そして、肝心の検査といえば案の定、左3つ、右2つ指しただけで、あっさり終了。

超速、所要時間30秒。こんなんで視力がわかるのか?

支払いをする

次に耳の検査に行こうとしたときに、検査官が、私のチェックリストを見てやにわに言いだした。
「あれ、この人、まだお金払ってないわ。あんた先にお金払ってきて。」

どうもここの健康診断は前払いであるらしい。
「それを早く、言わんかい!!」と言いたかったが、そんなことをいってみたところでしょうがない。
仕方なく支払い窓口に行く。料金480元(約9600円)、少しお金が足りないのでお金を下ろしにいく。

血を抜かれたところなので、少し体がだるい。右手の注射の跡を押さえながら、階段を下りると、幸運にも玄関口にATMがあり、何とかお金を下ろすことに成功。(ちなみに中国のATMは金欠状態が日常茶飯事で、いつでも金がおろせる保証がない。)
そして三階まで戻ってきて、受付のおばちゃんが携帯でしゃべり終わるのを、イライラしつつ待ってからお金を支払う。客を待たせて、携帯電話でだべっているという時点で、そもそも間違っていると思うのであるが、どうしようもない。ここは日本ではないのである。

medical-examination 赤たすきの看護師 手続きが分からない時、聞けば誘導してくれる

聴覚検査

そして、さっきの聴覚検査の部屋まで戻る。
この聴覚検査も適当。左右の耳を見て、あっさり終了。これも10秒。

外科 身長と体重を量る

次に外科。といっても身長と体重を量るだけ。日本の健康診断にも、こんな項目はあるのだろうか。検査の機械であるが、台の上にのると、身長と体重の両方がデジタル表示されるというもの。
ここでもまた超いい加減なことに「靴を脱いで台に上ってください」という張り紙にもかかわらず私の前の男、靴はきっぱなし、しかも、かばんまで持っている。検査官も検査官で何も言わない。もうそんなことはどうでもよいようで、めくら判を押すだけ。

ナメテル、はっきりいって・・・

私も、靴を脱ぐ暇もなく乗れと言われ、仕方なく靴を履いたまま乗った。当然、返却された私の健康証明書には、身長は2センチアップ、体重は3キロ増しで記載されてある。

その後も、超テキトーかつ高速な検査が、ぞくぞくと

血圧測定(1分)
口腔科 口をアーんと開いて、麺棒を突っ込んでみるだけ(10秒)こんなん、やらんでもいい
B超検査 腹部にヌルヌルの液体をかけてぐりぐりするやつ。(1~2分)
心電図  洗濯ばさみみたいなのを胸と足首につけるやつ(1~2分)

日本に比べると、かなり適当であっさり終わってしまう。
こんなんでは、たとえ病気があったとしても見過ごしてしまうであろう。逆に言えば、このゆるゆる検査で、陽性が出た場合、かなりやばいのではないだろうか。
さらに言えば、検査は男女ごちゃ混ぜでやっていて、一応カーテンで仕切っているようであるがプライバシー的にいかがなものであろうかという気がした。自分は男であるからいいが、女性としてはちょっと苦痛を感じる人がいるかもしれないという気がする。

尿検査 容器から尿がこぼれそう

さらに、尿検査
日本の容器は結構、深い紙コップであるが、ここのやつは底の浅いなべ型容器。こぼれてしまいそうで、非常に心もとない感じである。しかも、その置き場がトイレの前で、大きなお盆のようなところに無造作に置かれているだけ。
ある程度、たまると運び屋が、検査室まで運んでいくという按配なのであるが、大丈夫であろうか。(検査室は、トイレと少し離れたところにある。)

服を着たままレントゲン

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最後は胸透(レントゲン)
一階のレントゲン室まで行くと、部屋の前に、すでに10人くらいの列ができていた。
一人、最低でも6.7分かかるとして、一時間以上の待ち時間である。
「はて、困った。座る場所もないしな・・・・」
などと思って、しばらく列に並んでいると結構速攻で部屋から出てくる模様。
「お、これは意外に早く、順番が回ってくるかも・・・・・」
しかし、何だか列がはけるのがやけに早い。10分もするうちに自分の番が回ってきた。
「え?何でこんなに早く自分の番に?まさか・・・・・・・」

そう中国では服を着たままレントゲン検査するのである。
普通は、レントゲンをとるための専用の薄いガウンに着替えて金属類はすべて外してから、台に乗り「吸って、はい、息を止めたまま・・・・はい、いいですよ。」という感じなのであるが、そんなものは全くなし。中にはネックレスをつけたままのやつもいる。
さらにとんでもないことに、レントゲンのモニターを見る場所が、ドアのすぐ横で廊下側に開いた状態になっているので、列に並んでいる被験者から、レントゲンのモニターが丸見えなのである。
つまり、ひとりひとりの胸の中がこちらからも見ることができてしまうのである。プライバシー意識ゼロ。しかも、放射能の扱いもずさんそうだ。

以上、所要時間にして1時間半。そのうち正味の検査時間は10分程度だろうか。あとはすべて待ち時間である。
こんなものでOKが出たとしても、本当に自分の健康は大丈夫なのだろうかと、逆に不安にさせられるような、健康診断である。まあ、気休め程度と思っておいたほうがよいであろう。
しかし気休めにしては、かなり割高480元(9000円)なのであるが・・・・・。

聞けば、中国人も多少の病気であれば自分で治すというし、あまり病院には行きたがらないようだ。もし、大きな病気になったら、はいつくばってでも日本に帰ってから治療を受けようと思った次第である。

深圳口岸医院へのアクセス

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