中国で1元自転車を利用してみる

前から気になってはいたが、なかなか利用する機会がなかったものの一つに、レンタサイクルがある。街中を歩いていると、黄色、赤、オレンジといった、カラフルな自転車を、中国人が乗り回しているのを、見かける機会が、最近めっきり増えたが、これが全部、レンタサイクルだというのである。

レンタサイクルと聞いて、誰でも思うのが「盗まれないのか?」ということではないだろうか。中国で、自転車に鍵をかけて街中に放置しておいたら、かなりの確率で鍵を切って持っていかれるというのが通説であるし、自転車を盗まれたという話も、たまに聞いたりするからである。
鍵にしても、日本とは比べ物にならないくらい、大きく頑丈で、少々、ペンチを使った程度では、切れないようにできている。にもかかわらず、丸ごと持って行かれないよう、自転車をとめる時は、必ず、木や鉄柵など固定物に、くくりつけてから、どこかへ行く。とにかく、日本とは状況が違いすぎるのである。

そんな状況にもかかわらず、実際、利用している中国人の様子を見ていると、結構、適当に乗り捨てているような感じだし、街中の放置自転車の数は、増えていく一方である。

「これは、ひとつ、自分が試してみないと話が始まらないな。」と思い、試乗してみた。以下、その利用経験をもとに、手続きを簡単にまとめてみる。

参考動画 NHKクローズアップ現代より

シェア自転車のことは、日本のメディアでも取り上げられている。また、日本でも、シェア自転車最ビスが始まると聞いている。

中国で1元自転車を利用してみる


通勤の足となっている、貸し自転車(扫码用车)写真

とりあえず、このサービスを利用するには、スマホが必要である。というか、スマホというものがあって、はじめて成立しうるシステムといっても過言ではないだろう。

アリペイ(支付宝)を立ち上げる

まず、自分の携帯電話の中から、アリペイ(支付宝)の画面を立ち上げる。
 項目の中から、自転車のマーク「共享单车(共用自転車)」という項目をクリックする。

サービスを選択する


下にいくつかレンタサイクルのサービスがあるが、まあ一つか二つ契約しておけば十分だろう。自分は、「ofo」という黄色い車体の自転車(愛称は「小黄牛」)を利用することにした。

車体に「1元用車」とあるように、1時間以内、1元という格安の値段で、利用できる。1時間を超えると二元、その後、1時間に1元ずつ加算されるらしいが、正直、1時間を超えて乗ることはほとんど無いので、お金をのことは、ほとんど気にせず乗れるはずである。

保証金(押金)を入金する  初期設定

初期設定として、一定の保証金(押金、99元)が必要なので、まずは、それを入金。保証金(押金)は契約解除したときに返却される。会社によって保証金の金額は色々だが、だいたい100-300元くらいのようだ。
保証金「押金(ヤージン)」99元を入金する。

支払いは、もちろんアリペイ(支付宝)で。

サイプ(銭包)の中。押金の中に、99元が入金済みであることを確認。

レンタル代を入金

次に自転車レンタル代を、デポジット。それぞれ、10元、20元、50元、100元で入金可能。試しに10元入金してみる。

 ここも、アリペイ(支付宝)払い。

 10元、入金済み。

QRコードをスキャンして、パスワードをゲット

入金作業が終わったら、あとは、自転車に乗るだけ。

スマートフォンのアプリを起動して、自転車の車体についているQRコードをスキャン(扫一扫、サオイーサオ)すると、鍵が開くような仕掛けになっている。

このアプリと個体識別番号が連動することで、誰がいつ、どこで、何分、乗ったということが、管理されるということだ。何か、SF世界の話のようであるが、もちろんここは現実の中国である。

これも、中国人が、ほぼ全員、スマートフォンを所持しており、携帯番号が個人の身分証番号とリンクされていることから可能となる。なにか、進化しているのか、退化しているのかわからないサービスであるが、超管理社会、中国でなければ、なしえないシステムであることだけは、確かなようだ。

(少し断っておくと、中国では、安いスマホを買って、SIMカードを差し込んで入金すれば、それで使えるようになるので、スマホを持つこと自体、特に難しいことではない。そういう意味では通信会社の制約を受ける日本の料金体系が、ある意味、異常だ。)

まあ、それはいいとして、以下、続き。
以下の「扫码骑车」(スキャンして自転車に乗る)をクリックすると、スキャン(扫一扫)の画面に移行する。

あるいは、以下の画面の中央をクリックしてもよい。

鍵を開ける

スキャンすると、四桁のパスワードがでてくるが、これが解锁码(ジエスオマー)と呼ばれる、自転車の鍵の番号になる。乗り始める時はもちろん、一時停車するときに必要となる。鍵は、自転車のサドルの下にある。

 

自転車の鍵を開けると、こういう画面がでてくる。「ofo共享单车已开锁(カイスゥオ)既に鍵が開いている状態であるということ。また左上に、何分前に鍵を開けたかという表示もでる。

自分の現在位置を確認

 GPSで自分の現在位置を、地図上で確認できる。

乗り心地は?

乗り心地は、思ったよりもよい。

中国の道は段差が多いし、どうだろう?と思っていたが、レンタル自転車の利用者が増えたせいか、主な段差はコンクリートで補修されていたりする。中国は人通りも多く、日本人のように道を避けてくれたりもしないが、その分、道も広いので、まあ、よほど急いで移動するとかでないのであれば、さして問題はないだろう。

走行を終了する

鍵を開けて乗りはじめると、走行時間が、以下のように刻一刻と表示されるので、自分が乗った時間を確認することができる。

自転車を乗るのをやめたい時は、よほど辺鄙なところであれば別であるが、街中ならどこに乗り捨てても、基本、問題ないようである。
終了するときは、「結束行程」(行程を終了する)をクリックする。この作業をちゃんとやらないと、自分は、走行を終えているつもりでも、スマホ上では、走行し続けていることになり、お金が、勝手に引き落とされ続けることになるので、注意したいところ。

終了していることを確認する

「ofo共享单车已还车(ホワンチェー)」すでに、自転車は、返却済みという表示になっていることを、しっかりと確認すること!!また左上に、何分前に自転車を返却したかという表示もでる。

开锁(鍵を開ける)还车(自転車を返却)の画面が同じで、紛らわしい(わざと紛らわしくしている?)ので、注意が必要である。

鍵をかける

最後に手動で鍵をかけるのを、わすれないこと!。「我知道了(わかりました。)」とクリックすればよし。

これで、とりあえず、一回の走行はすべて終了である。

とりあえず、乗る前に、スマートフォンの電気の残量をしっかりと確認した上で、利用したいところ。それでも、走行途中で電源が切れてしまった場合は仕方ないので、自転車に鍵をかけて、家に帰ってから終了させるしかない。

今回、とりあえず、黄色い自転車を使ってみたが、いろいろ、試してみればいいだろう。
最初は、どのサービスも、優遇期間を設けているので、お金が減らないようになっているようだ。

その他

こっちの青い自転車は、さらに安く、半額の五角(1元の半分、7-8円くらい)

こちらのオレンジ色のは、あちこちに、このようなステーションがあって、カードを使って、センサーに当てると、鍵が開くようになっている。

 空気ステーション(充气站)

このような空気を補充する場所もあるが、空気が切れているようだったら、空気を入れるより、さっさと別の自転車に乗り換えたほうがいいかもしれない。

駐輪スペースも登場

中国の街路は、当然ながら、駐輪場と化している。ただ、中国の街路は、もともと広いので、この程度ではびくともしない。最近では、このように、行政が、駐輪スペースであるという、標識までしはじめた。

ただ、素朴な疑問として、皆が、適当な場所に自転車を乗り捨てていたら、とっちらかって、収集がつかなくなってしまうのではないか??と思っていたところ、その答えは、ほどなくわかった。

ある版、大通りに一台のトラックが乗り付けると、数人の男たちが、トラックから、自転車を一台また一台と取り出して、大通りの脇にある駐輪スペースに、整然と並べはじめたのだ。

なるほど、そういうことか。

まあ、流れ的には、当然そうなるだろう。というか、そうならざるをえない。要するに、こういう縁の下の力持ちがいるから、成り立っているサービスだということだ。

中国では現在、こういうレンタサイクルをはじめ、宅配便など、どんどん便利なサービスが出回り始めている。しかし、便利さの陰には、当然、こういう人たちがいるし、それは忘れてはならないだろう。

中国と自転車と私

ちなみに、このレンタサイクルを利用する前、自分は、中国で一度も自転車というものに、乗ったことがなかった。中国に十年以上もいるのに、一度もだ。日本にいるとき、自転車は、自分にとって必需の移動手段だったが、それが中国に来て以来、全く乗らない生活に変わってしまっていたのだ。

理由はいくつかあって、まず、マンション生活なので、エレベーターへの搬入が面倒ということ。あと、中国の道は凸凹や段差が多くて危ないこと。また広東省は一年の半分が夏だから暑いということ。さらには、日本と違って、中国は横の移動が少なく、歩いて大抵のところにいけるし、交通費も格安なので、わざわざ、自転車を買うまでもないということもある。

今後、このサービスを、どの程度、利用するかというのは、正直、自分でもわからない。最初は、珍しいから乗っているだけで、すぐに飽きてしまうかもしれないし、案外、利用するかもしれない。まあ、中国で自転車に乗れるとは思ってもみなかったので、個人的には、とりあえず満足している次第である。

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