世界卓球2014東京 中国の壁は厚いが・・・

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先日、久々に卓球を見た。  

終わってみれば、男女とも中国が圧倒的な強さで優勝。日本も男子が銅、女子が銀で結果はすばらしいのだが、いかんせん中国が強すぎて、その壁に阻まれたという意味では「ああまたか」的な感じは否めない。
世界卓球2014東京
 
他の球技ファンからすれば「なんと贅沢な!」「お前は何様やねん!」と言われるかもしれないが、卓球を見続けている人間からすると、テーマは、すでに「メダルをとること」ではなく、「いつになったら中国に勝てるのか?」ということにうつっている。それほど、中国とそれ以外のチームの差は大きすぎるのである。

中国選手が独占する世界ランク上位

とにかく以下の世界ランクを見てほしい。
http://www.tibhar.jp/wr.htm 卓球世界ランク

 要するに、中国(特に上位三人)とそれ以外の混成チームでやったとしても、中国が軽く勝つという状態。また、中国のナショナルチームに入れない有力選手は、他の国で帰化までして国際試合に参加しようとする始末。おかげで、世界大会は、華人の同窓会のような観を呈している。そういうある種異常ともいえる事態が、ずっと続いている。
しかし、2015年4月現在、上位の3-4人については、相変わらず中国が独占しているものの、日本のレベルアップ振りもすごいものがある。特に女子は、ランキング20位内に5名も入っている。

 まあ、それはいいとして、以下、先日の試合を軽くおさらい。

世界卓球2014東京 女子


世界卓球2014 女子決勝トーナメント決勝「日本 VS 中国」 – YouTube

http://v.youku.com/v_show/id_XNzA4MjAwNTMy.html
女子決勝 日本VS中国中国語版
 まず女子決勝(日本-中国)。スコアこそ3-0で負けたものの、パフォーマンス的には、決して悪くはなかったと思う。皆が持てる力を最大限、出し切っていたし、特に石川選手は、メンタル面では、ベスト8(オランダ)ベスト4(香港)のときよりも確実に良かった。格上の李晓霞相手に激しいラリーの応酬になるなど、彼女本来のプレーはできていたように思う。また、前回までの不安な表情は一切なく、気迫が前面にでて、いわゆる勝ちにいく顔になっていた。
 しかし、残念なことは相手の中国チームに全く付け入る隙が無かったことだ。向こうが浮き足立って崩れる場面が一度もなく、ゲームの流れを引き寄せるチャンスが全くなかった。2ゲーム目(石川-李晓霞)にしても、前半は一進一退のシーソーゲームであったが、後半でじりじりと差をつけられ、寄り切られた感がある。まさに横綱相手にがっぷり四つまでは組んだが、力負けしたという印象。まあ、実力だからしょうがないが、石川も悪くなかっただけに1セットでも取っていたら、と惜しまれる展開だった。(特に1セット目)

メンタル面もぬかりない中国選手

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福原愛と劉詩雯  結構、仲よさそう

 中国の選手は、運動能力や技術がすごいことはもちろんなのだが、それにも増してメンタル面のコントロールがしっかりしている。ここぞという勝負どころは絶対に押さえてくるし、日本側に絶対ゲームの主導権を渡さず、常に冷静にゲームを進めていた。
 卓球と言うスポーツは、非常にメンタルな部分があり、ちょっとしたきっかけで、ゲームの流れが180度、変わってしまうことがある。今回、彼らは、アウェイの日本で、相手に流れが行ってしまう怖さを十分に理解していたのだろう。
 というか、すでに頂点に立っている彼らにとって、単に眼の前の相手に勝てばいいというのではなく、いかに勝つかということが重要なのだろう。だから最後まで気を抜いたプレーをしない。3ゲーム目、世界ランク1位の劉詩雯が、すでに2ゲーム取っているにもかかわらず、平野相手に本気モードで挑んでくる。そういうところに、中国のすごさがある。(というか、劉詩雯は団体戦で金メダルを逃した時に、戦犯扱いだったから、今回は絶対に負けられないということはあるだろうが)

ユニークなプレーが光る石垣選手

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石垣の忍者風、回転レシーブ

 今回、福原愛選手欠場は残念だったが、個人的には石垣選手のプレーはユニークで面白かった。カットマンだが、ドライブ、三球目攻撃、カウンターと、攻撃のバリエーションが豊富。また、あの忍者のような高速回転レシーブ(プレー中相手に背中を見せる選手、初めて見た)や、、ラケットを団扇のように縦に振ったりと意外性のあるプレーも光る。攻撃と守りが上手くかみ合えば威力を発揮するが、攻撃時に大振りになってミスをするのが気になった。カット主戦型ではなくオールラウンダーだから、攻守の切り替えが難しいのだろう。

男子もあと一歩


世界卓球2014 男子決勝トーナメント準決勝「日本 VS ドイツ」 – YouTube
 あと男子。準決勝で終わったものの、水谷隼選手の相変わらずの華麗なるテクニシャンぶりには舌を巻いた。彼の実力は言わずもがなであるが、いわば「魅せる卓球」で、卓球の面白さを再認識させてくれる。ここ中国でも人気が高いのはうなずけるところ。丹羽選手の成長振りも著しい、ドイツ戦はもう一歩のところだった。イケメン松平健太も復調してきたみたいだし、いい感じである。

 全体としては、男女とも中国の壁はまだ厚いという感じだったが、それでも、着実に、その差はつめていると感じた。今まで全く見えなかった先頭集団の背中が前方に微かに見えてきた、そういう大会だったように思う。

次世代の若手育成が進む卓球日本

pingpong-hirano-ito 実は、東京五輪までに中国を追い越さんとするべく、水面下で石川の下の世代の育成が着々と進んでいるようだ。低年齢化がどんどん進み、中国からコーチを招聘するのも当たり前のような状況になっているという。すでに10代の選手(14歳とかもいる)が世界ランキングに入ってきているし、ジュニアの世界では中国をしのぐ場面もあるらしい。近い将来、本当に日本が中国に勝つ姿を見られるかもしれない。

http://number.bunshun.jp/articles/-/811272
最年少優勝の平野美宇&伊藤美誠。日本卓球界が迎える“黄金時代”。- Number Web : ナンバー

参考までに、以下。

2014世界青少年卓球大会12/03 女子団体決勝 平野美宇vs王曼昱 参考動画


2014世界青少年卓球大会12/03 女子団体決勝 平野美宇vs王曼昱(中国語)YouTube

ジュニア(18歳以下)の世界大会の女子団体決勝、中国対日本。第三試合。平尾美宇と中国若手のホープ「王曼昱(ワンマンユー)」の対戦。現在より、球速や回転は劣るものの、プレースタイルは、二人とも、現在と同じで、スピードの平野に対して、パワーの王という感じ。速いテンポのラリーが、小気味よく続くので、見ていて飽きない。
2020年東京オリンピックを見据えた場合、平野に勝つ選手が出てくるとすれば、誰だろうか?と考えた場合、丁寧は年齢的にピークを過ぎているし、朱雨玲か陳夢辺りでないとすれば、この王曼昱という可能性は十分にあるだろう。
(結果)
女子団体決勝 中国3-0日本 
◯刘高阳3-0伊藤美誠
◯陳幸同3-0佐藤瞳
◯王曼昱3-1平野美宇

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