リオ五輪卓球男子団体中国戦 山が動いた?! 

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このところオリンピック三昧です。

昨日は、男子卓球団体決勝の中国戦を、早起きして見ました。
「そんな情熱があるのなら、その分を仕事に向けろよ!」という感じですが、まあいいんじゃないでしょうか、4年に1度のことなんだし。

というわけで、今度は男子卓球です。

リオ五輪卓球男子団体中国戦 山が動いた?!


【NHKリオ】12連敗の相手に勝った水谷! 卓球男子団体、初の銀メダル – YouTube

[奥运会]乒乓球男子团体决赛 中国队VS日本队 1_体育_央视网(cctv.com)  決勝、全試合
参照 最新卓球世界ランキング

進化する水谷選手

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今回のオリンピック男子卓球は、とにもかくにも、水谷選手でした。水谷選手は、今回、いつもとは一味、違ってたと思います。もちろん、彼は、以前からトップ選手として君臨しているし、その華麗なテクニックは定評がありましたが、中国選手には、そこそこまでは善戦するものの、全く歯が立たない印象があったからです。
ちなみに、水谷選手は、この日の対戦相手である許昕(許キン)には、これまで0勝12敗、同じく中国の馬龍に0勝12敗、張継科には0勝6敗で、要するに、中国選手に勝ったことが無かったのです。水谷選手ほどの実力者が、ちょっと不思議なような気がしますが、まあ、それだけ中国が最強すぎという証左でもあります。
 
しかし、さっきも言ったように、この日の水谷選手は、違ってました。第3―4ゲームと連取されても、あせらず、最終の第5ゲームも劣勢を大逆転して、最強中国から、1勝を奪うという快挙をなしとげました。最後のガッツポーズは、決して、大げさではなく、いろいろな意味で、大きな一勝だったのです。ここへきて、何かをつかんだ気がします。中国から一勝をあげ、ガッツボーズする水谷(中国メディア)


【リオ五輪】エース水谷隼が世界3位の許キンに勝利! 日本VS中国 【卓球 男子団体 決勝】 – YouTube
最終ゲーム、10-7からの5連続ポイントで勝利。逆境に立ちながら終始、冷静な水谷選手。一方、許きん選手のほうは、勝ちを意識してか、守りに入ってしまい、固くなっていることがわかります。メンタルスポーツならではの醍醐味ですね。

許昕(許キン)選手について

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団体戦の対戦相手の許昕(写真)選手ですが、世界ランキング3位にもかかわらず、シングルスには出ていません。国としての枠が二つしかないからですが、でていたら、当然、かなりの確率で、メダルは取れていたでしょう。ということで、この団体戦には、相当かけていたと思います。そこへ、銅メダルをとった水谷選手との対戦になったわけですから、余計に燃えざるを得ない。

ちなみに、この選手のラケットは、少し変わっていて、ペンホルダー(以下)です。読んで字のごとく、ペンを握る時のように、ラケットを握ります。
rio2016-penholder シェークハンド優勢の現在では、マイナーとなってしまった感がなきにしもですが、ペンにはペンのよさがあります。例えば、フォアハンドが非常に、強く打てるのと、あと手首の自由度が高いので、フォア側の台上のボールを、払うようにしてスマッシュできます。その分、バックが弱くなるのですが、そこは、フットワークで、できるだけ回り込んでカバーします。なので、彼の足をみればわかりますが、脚力がものすごいです。またフォア勝負になったら、水谷選手が打ち負けることほうが、多かったです。中国選手というのは、肉体機能を高めるため、かなりマッチョなトレーニングもしているようですね。

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ちなみに、彼は、上海の曹燕華卓球学校の卒業生らしいです。曹燕華(写真)といえば、自分が子供の時、卓球をしていた頃の、女子世界チャンピオンで、ちょっとヤンキーねえちゃん風で、かっこよかったので、当時の卓球界では、非常に人気がありました。
卓球的には、日本卓球が落ち込んで、中国が強くなり始めていた時期ですね。この頃から、日本卓球は、だんだん駄目になって、暗黒時代に突入していきます。当然、人気も下火となり、愛ちゃんの登場を待たなければなりません。
ただ、中国という国家自体は、超貧しい時代でした。この頃の、日中間の経済格差はすごくて、よく学校の教師が中国に行って、散髪代が10円だったとか(はっきりと金額は覚えてません)、そんな土産話をしていたような気がします。しかし、逆に言えば、国交を回復して間もない時期だったので、日中関係的には良かった時期なんですね。

まあ昔話はいいとして、今回は、この一勝と、ダブルスの丹羽・吉村組の善戦で、まあ、自分的には、もう満足しているわけですが、欲を言えば、4番手で水谷選手をもう一度、見たかったですね。4番手で吉村選手がでてきたときは、あれっと肩透かしを受けました。正直、今の吉村選手では、馬選手は荷が重過ぎます。

なぜ、水谷選手を4番手に出さなかったのか? 

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馬龍(リオ個人、金メダル、WR1位)

ちなみに、団体決勝戦は、以下のようなオーダーでした。

(団体戦オーダー)
第1試合 馬龍  VS 丹羽
第2試合 許昕  VS 水谷
第3試合 張継科・許昕 VS 吉村・丹羽
第4試合 馬龍  VS 吉村
第5試合 張継科 VS 水谷

自分は、わざと馬龍とのエース対決をさけるために、水谷選手を5番にまわしたのかな?と、最初、思いました。というのも、向こうの4番手はおそらく、エースで最強の馬龍(個人、金)。とすれば、個人戦で、水谷選手は馬龍に負けているので分が悪いから、ここはあえてはずして、最終の5番で、腰をいためている?張継科相手に、水谷で一勝を、という算段だと思ったのです。
ただ、五番まで回す為には、前提として、ダブルスで勝たなければ、ならなかったわけですが、結局、せり負けてしまって、そこが誤算になり、結果、水谷温存のまま終了になってしまったと・・・。まあ、仮に中国に勝てるとすれば、水谷で二勝、ダブルスで一勝というシナリオしかありませんからね。

rio2016-kurashima-niwa 倉嶋監督と丹羽選手

しかし、事実は全く違ったようで、単に、順番的に、水谷選手を五番に出さざるを得なかっただけらしいです。これは、今回の、オリンピックの団体オーダーの決め方が、ABCXYZ方式と呼ばれる方式を採用しているかららしいですが、これは非常に分かりにくいです。

二つのチームが、最初、コイントスで、ABCかXYZのどちらを採用するか決めるそうですが、難しいので、詳細をしりたいかたは、以下のサイトをご覧ください。
男子卓球 後がない第4試合で水谷を“使わなかった”なぜ? -リオオリンピック特集 – Yahoo! JAPAN

今回の例で言えば、中国がABCを選び、日本がXYZを選んだようで、日本側は、四番手に、Zの吉村選手を出さざるを得なかったということらしいです。
各選手に、ABCXYZをあてはめると、以下のような感じですね。

(団体戦オーダー)
第1試合 A馬龍  VS X丹羽
第2試合 B許昕  VS Y水谷
第3試合 C張継科・B許昕 VS Z吉村・X丹羽
第4試合 A馬龍  VS Z吉村
第5試合 C張継科 VS Y水谷

まあ、どちらにせよ、結果は同じだったかもしれませんが、個人的には、水谷選手と馬龍の試合をもう一度、見たかったですね。今の水谷選手の勢いと、5ゲームマッチという短期戦、さらにオリンピックという特別の雰囲気ということを計算に入れれば、ひょっとするとと思わせるものがありましたから。

シングルス準決勝、馬龍戦 何かをつかんだ?


【NHKリオ】世界王者を追い上げたが… 水谷隼 卓球男子シングルス準決勝 – YouTube

[奥运会]乒乓球男单半决赛 马龙VS水谷隼_体育_央视网(cctv.com) シングルス、水谷VS馬龍

ちなみに、シングルスの準決勝では、水谷選手は、馬龍に、4-2で負けはしましたが、いつもと違うと思わせる何かがありました。これまで、水谷選手は、どちらかと言うと、下がって勝負するのが得意のようで、そうなると、必然的に、打ち合いになり、中国選手に打ち負けてしまうというのが、パターンだった気がします。
しかし、今回、3ゲーム連取された後、戦術を変え、自分の得意なパターンはあえて封印し、前に出て、早めの攻撃を心がけたのではないかなと思います。華麗に戦って負けるよりも、あえて泥臭くても勝ちにいく戦法だともいえるかもしれません。
あとで、水谷本人も、馬龍が成長させてくれたと、言わしめるほどの試合で、中国に勝つために必要な手ごたえのようなものをつかんだ気がします。

丹羽選手について

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水谷選手のことばかり、書いていますが、中国に勝つには、水谷選手レベルの人間が、もう一人、二人必要です。その点、丹羽選手は、確かに面白い存在ではあります。その天才卓球少年風の風貌と、やる気があるのか無いのかわからないような独特の雰囲気に加え、片手うちのような感じで、時々、相手コートに叩き込む目の覚めるようなカウンター。
中国という、力でグリグリ押してくる相手には、丹羽選手のような「柔よく剛を制す」方法が、一定は参考になると思います。実際に、日本人男子選手の中では、唯一、中国に勝った経験があるのは、丹羽選手だけだったのですから。

いずれにしても、今日の中国戦、今までにない収穫はあったと思います。中国との差が、また一歩、縮まったような気がしました。水谷選手がさらに進化し、それに続く選手が出てくることを期待したいところです。

ともあれ、銀メダル、おめでとう!

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