「折」「秒殺」「买一送一」 ~中国語の割引表現イロイロ 


中国人というのは、損か得かで生きている民族といっても過言ではないかと思う。

彼らはとにかく、細かい金額にこだわるし、安売りが大好きである。

日本にも、◯%OFFとか、◯割引、など割引表現はあるが、中国にももちろん、そういうのがある。

以下、中国のスーパー(超市)や、アパレルショップに行ったときに、よくみかける割引の表現について、ちょっと説明をしてみよう。

「买一送一」

まずは、なんといっても「买一送一(まいいーそんいー)」だろうか。(写真はケンタッキー(肯徳基))

ひとつの商品を「買(买)」うと、もれなく同じものが一つ「」られるという意味で、要するに50パーセントOFFのこと。(英語なら「Buy one get one free」)

この、「买◯送◯」を公式のように考えれば、応用パターン?として、例えば、以下のような形にもできる。

买二送一(まいあーそんいー)なら、  二つ買えば、一つただ つまり33%OFF
买一送二(まいいーそんあー)なら、  一つ買えば、二つただ つまり67%OFF

パンみたいな商品は、置いておくと、古くなっていくので、最初は「买二送一(33%OFF)」、もうしばらくすると「买一送一(50%OFF)」になり、閉店間際には「买一送二(67%OFF)」になるという、そういう感じだろうか。

日本のスーパーとかの弁当でも、時間が来たら、ディスカウントするが、まあそれと同じ感覚かもしれない。

「买一送一」から「买一送二」へ 横に棒を足すだけ。

买就送(買うともれなくついてくる)」の意味。

「満◯送◯」

また「买」の代わりに、「満」を使って、「満◯送◯」(◯買ったら、◯はタダ)というのもよくある。この場合「満」の後には、具体的な金額が入ることが多い。

例えば、以下、元気寿司の広告であるが「満100元送30元」だと、100元に満ちると、30元送るという感じになる。

この方式だと、例えば、90元分、食べたとしても、そのままの金額であるが、100元に到達すると、30元引きで70元になるので、なにか90元支払う自分が不合理に感じてしまい、「せっかくだから、もう一品足しとくか。」みたいな行動になってしまう。

とにかく、消費が連鎖するように、中国人の消費マインドを刺激しようとする狙いなんだろう。

 

また、金額を送るのではなく、具体的な商品を送るという手法もある。

以下、ワトソンズ(屈臣氏)というドラッグストアの化粧品の広告であるが、「全場买「」248元、「」単件价69元・・・・」とあるが、これは「248元お買上げにつき、本来ひとつ69元のはとむぎ美容水が、もれなくついてきますよ。」という意味。

ちなみに、この広告、数字にも微妙なこだわり感がうかがえる、例えば、248は、倍、倍感覚で末広がりのイメージがあるし、69も、6(りう)は「流」に通じ、9(じう)も「久」に通じる。ともに、縁起のいい数字である。数字に非常にこだわる中国人ならではの、価格設定といえるかもしれない。

あと、「」の代わりに、「減(じえん)」を使ったり、「免(みえん)」を使ったりすることもあるが、どれも、漢字のイメージ通りの意味で、割引するということだ。

特に「免費(みぇんふぇい)」は、よく耳にするかもしれないが、費用を免じるということで、つまり無料のことである。

「換購」

換購(ほゎんごう)というのも、たまに見かけるかもしれない。

以下は、スーパーの広告だが、「満30元換購」で「30元以上買物をすると、指定商品に限り、安くなる」の意味。

一定の金額を購入すると、「送」(無料)ではないが、特定の商品につき、かなり安くなりますよーーというサービス。やはり、芋づる式にモノを買わせようという手法のひとつであるが、あらかじめ決まった商品の中からしか選べないのと、先に買った商品が安くなるわけではないので、「送」に比べるとインセンティブは弱いかもしれない。

ただ、「換購」の商品は、レジの近辺においてあることが多く、レジで並んでいる人が、レジ待ちの時に、「換購」の商品を眺めざるを得ないという流れになっており、ついつい、かごの中に、入れてしまうということもあるようだ。

二個目は半額

あと、こんなのもある。以下は、マクドナルドのスイーツステーション(甜品站)の広告で、「第二个半价(半価)」とあるが、二個目は半額の意味。これなども、やはり、たくさん買わせるための、呼び水的手法といえるだろう。(ただ、三個目はどうなるのかは知らない。) 

 

「折」  割合を使った割引表現

個数や金額で、割引するのではなく、割合を使った割引表現もある。

中国でショッピングモールなどを歩いていると、「」という文字を見かけ、「折れるって何だ?」と不思議に思ったことがあるかもしれない。例えば、こんな感じ。

この「折(じゃー)」というのは、割合を表しているところまでは、察しが付くとは思うが

「3割引?普通じゃない。」と思ったら間違い。「3折」は「3割で売る」という意味で、つまり、7割引(70%OFF)のことである。70%引きはさすがにやりすぎだろうと思うかもしれないが、よく見ると、上に小さく「低至(一番、低くて)」と書いてある。要は。一番安くて70%OFFということだ。

まあ、それはさておき、この方式で言えば、

9折」なら「9割で売る」ということで、つまり1割引き(10%OFF)。
8折」なら「8割で売る」ということで、つまり2割引き(20%OFF)。

という感じになる。減点主義の日本に対して、中国では、掛け算主義で、お国柄が現れているといえなくもない。

また、以下のように、小数点を使うこともできる。「8.8折」は12%引きの意味。ちなみに中国で「8」という数字は、「发财(ふぁーつあい)」に通じる、縁起のいい数字。

中国では、よく節句にちなんだセールがよく行われているが、以下なんかもその1つ。

浪漫七夕セール。「浪漫」(らんまん)は、ロマンの意味で、日本からの逆輸入単語。

「全場7.7折」というのは、すべての商品につき、7.7折(23%OFF)ということ。「両件以上7折」というのは、2つ以上買うと、7折(30%OFF)になるということ。あくまで七という数字にこだわったセールのようである。

ちなみに、中国の「七夕」(ちーしー)は、旧暦の七月七日のことで、この日は、中国の情人節(バレンタインデー)にあたるのだとか。つまり、中国には、バレンタインデーは二回あるということになる。情人節は、通常、男性から女性にプレゼントを送る習慣があるので、中国の男性は大変である。

その他の割引表現

「起」

以下、マクドナルド(麦当労)の朝食メニュー。「6元起」というのは、「6元より」の意味。「起(ちー)」は起点の起をイメージすれば、わかりやすいだろう。6元というのは、あくまで呼び水で、一番安くて6元ということである。

しかし、マクドナルドが、粥(かゆ)というのも変な話であるが、中国では、ときとして、大胆に、ローカルの食文化を取り入れていく柔軟性が求められるかもしれない。

「秒殺」

日本にも「秒殺」という言葉あるが、中国で「秒殺(みゃおしゃー)」というとだいたいセールのことを指す。

販売開始時間が決まっていて、販売開始と同時に、秒速で無くなってしまうような特売品のことで、一般相場よりも、かなり安い価格設定になっていることが多い。

以下は、旅行用キャリーバックのセール。

「清」

清貨」という表示を見かけることもあるだろう。

「清(ちん)」は一掃するの意味で、「貨(ふお)」は商品のこと。つまり商品一掃のクリアランスセールのことで、季節の変わり目や年末になると、在庫一掃のため、多くなる。

以下は個人商店の「年底清貨」年末クリアランスセール。年末というのは、旧正月の前のことである。(写真は、2018年の旧正月前に撮影したもの)

「甩」

こちらも、個人の靴屋の安売りで、「厂家清货 全场大甩卖」という幕が見えるが、「大甩卖(だーしゅあいまい)」は、投売り市の意味。

ちなみに甩(しゅあい)という、用いるに尻尾がついたような、変な漢字は、「振る、投げる」という意味がある。その意味転じて「(異性を)振る」という意味にも使われる、含蓄のある?言葉でもある。

「讨价反价」 値切りについて

ちなみに、中国で買物といえば「根切り」というイメージを持つ人もいるかもしれない。自分も中国に来た当初は、そういうイメージがあったが、根切りができる場所というのは、だんだん少なくなってきているように思う。

ちなみに、値切りは中国語で「讨价反价」(たおじゃーふぁんじゃー)というが、値切りがしたければ、例えば、ローカルの菜市場へ行くか、果物を行商している天秤棒担いだ、おばさんとか相手に、丁々発止してみるのがいいかもしれない。

あとは、深センの「羅湖商業城」みたいな偽物ばかり売っているようなマーケットなどへ行けば、根切りの醍醐味は味わえるかもしれない。日本人相手だと大きくふっかけてくるかもしれないが、とりあえず「高い」と言って、立ち去るふりを何回か繰り返せば、かなり安くはなるだろう。

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