重慶Ⅱ モノレール~成都への移動
さて、重慶2日目
この日は、重慶から成都に移動する予定があるので、あまり遠くへ行くことはできない。
とりあえず、午前中、市内を走っている重慶軌道交通と呼ばれるものに乗ってみることに。
路線は、現在、地下鉄(1、6号線)とモノレール(2、3号線)があるらしく、当時、自分の乗ったのは、モノレール2号線だったようだ。
重慶モノレール試乗
この2号線、実は事業費のうち半分くらいが円借款によるものらしい。やはり、このあたりにも歴史的な経緯が関係しているのだろうか。
それはさておき、モノレールといっても、場所によっては、地下を走る部分があり、地下鉄と同じような感覚で利用できる。この日、利用したのは、解放碑からほど近い臨江門駅から数駅程度。
しばらくすると、地上に出てきた。ここからはモノレールとなるようだ。以下、車窓からの風景。
それにしても、空の曇り具合が半端ない。
実は、重慶は、いろいろなニックネームがあって「山城」のほかにも、「江城(河の街)」さらには「雾都」というものがあるらしい。雾(ウー)は霧のことであるから「霧の都」ということになる。道理で、ものすごくかすんでいるわけである。二つの大河にはさまれていることとも関係があるのかもしれない。
以下、車窓からの眺め。黄花園~大渓沟
駅下の風景
途中の駅で、降りてみた。
駅自体、かなり高いところにあるということもあり、地上に降りるまでに4階分くらい、階段を下りていかなければならない。
川沿いの道は、一応車は通っているが、人影もまばらで、廃墟のような感じ。
というか、乗客は、こんな下まで、誰も降りてこないのだろう。以下、周辺の様子。
何か非常に空虚で、ここだけ時間が止まってしまっているかのようだ。
いたたまれなくなり、上の世界へ戻ってみる。
高層マンションと農民工 大都市のコントラスト
その辺にある麺屋で、一杯の牛肉麺を食べた。少しだけ、人間的な気分に戻る。
(しかし、結局、重慶滞在中、まともなものを口にしてない気が)
モノレール 補足
重慶は、山城と呼ばれるくらい坂が多い街なので、モノレールにしたところで、普通ではありえないような場所を走ることになる。鉄道マニアにとっては、絶好の撮影ポイントを提供してくれる垂涎の街といってもいいだろう。今回、滞在時間の制約上、数駅分しか試乗できなかったので、以下、ネットで拾った写真をもとに、補足してみる。
崖の脇をすれすれで通っていくモノレール。何故、通常の鉄道ではなく、モノレールなのか、というのがよくわかる。
このブルーのラインの路線は、どえらく高いところを通ってます。
ありえない高さのところで、立体交差してます。何か鉄道模型を見ている感じですが・・・・・
90度のカーブもなんのその。その分、車体を傾けなければ曲がりきらないわけですが。遊園地の下手なアトラクションよりスリルがありそうです。
「李子坝」駅。建物の中をモノレールが通っているという、有名スポット。
列車もすごいんですが、このマンションも変な構造ですね。元々あった建物の上に、もう一つ別の建物を載せたような感じ。地下鉄の駅が出来るということで、急に継ぎ足したんでしょうか?(中国人ならやりかねない。)
こんなんも、ついでに。
モノレールが先か?建物が先か?中央の建物は駅施設ですらないようですが・・・・・・・・
以上、謎が多い、重慶モノレールでした。
重慶軌道交通マップ
現在運行中は、地下鉄(1、6号線)とモノレール(2、3号線)とのことです。
こちらは、未来図。
重慶から成都へ
このあと重慶バスターミナル(汽車駅)までバイクで移動
重慶汽車駅(バスターミナル)は、火車駅(列車の駅)のとなりにある。紛らわしいが、中国では自動車は汽車(チーチャー)である。
この後、成都までバスで移動。
所要時間4時間程度、値段は100元弱くらいだったかな。
当時は、高速鉄道(高鉄/ガオティエ)が通っていなかったので、これか普通の列車に乗るより他なかったわけで、今は、その時の状況に応じて選択も可能となりました。高鉄は「重慶北」駅から発着してるようです。
成都と重慶は、飛行機を使うには近すぎ、バスではちょっと遠いので、高速鉄道向きの距離だと思います。(日本で言えば、東京から浜松くらいの距離かな)
ただ、安くあげたい、あるいは、時間には余裕があるという方であれば、バスもいいかもしれません。(でも年をとるとバスの長時間移動は体にこたえますね。)
以下、当時の様子。
重慶汽車駅(バスターミナル)
広場
中国のバスターミナルは、どこもそうなのかもしれませんが、案内標識がわかりにくかったり、外国人にとっては、なかなか使いづらいです。そもそも外国人が利用するということを考えてないんでしょう。また人でごったがえしており、女性の方とかは、スリなどに用心するに越したことはありません。
珠海、長沙などかなり長距離のバスも、ここから、中国各地の主要都市へ、バスが走っているようです。
あと、今はしりませんが、当時、ここの公衆トイレは、かなり旧式で、所謂ニーハオトイレ(扉がない)でした。中国も近代化が進み、今や絶滅寸前のニーハオトイレですが、地方にはたまにあるのかもしれません。
それはともかく、とりあえず「成都」という文字を探す。遵义・贵阳・成都 どうやらココらしいです。
チケット売り場(售票处)でチケット購入
さらに、中に入っていくと、チケット売り場、售票处(ショウ・ピャオ・チュー)があった。
成都行き切符売り場「售票处」 係員、昼ごはんを食べるの図。
全く、人目につく場所でも構わず食事をとるのは中国共通のようですね。暂停销票(販売、一時停止中)とのことです。
その後、別の窓口でチケットを買って、乗り場に向かうが、案内が不十分で、バスがどこから発着しているのかも分からない。中国のバスターミナルでは、現場がかなり混乱しているので、わからない場合、素直にしかるべき中国人に聞いたほうが早い。一般に、中国人というのは、日本人みたいに地図や案内を見て探したりしないのだ。
そのあたり、我々にとっては面倒くさいところであるが、しょうがない。入乡随俗(郷に入っては、郷に従え)でいくより他ない。それがいやなら、高鉄でも飛行機でも乗るしかないのである。
「成渝新干线」どうも、これっぽい
「成」は成都とわかるが、「渝(ユー)」というのは、重慶の略称?らしいです。
中国では、北京なら「京(ジン)」広東省なら「粤(ユエ)」という風に、一文字で、省を表す漢字があって、コードのような働きをしています。車のナンバープレートの一番端に書いてあったりします。
というわけで、他の乗客がそろったところで、やっと出発。
重慶汽車駅(バスターミナル)周辺図
一路、成都へ
しかし、一般道を走り出したと思ったら、前に停車中の車があってストップ。
男が総がかりで車を押しています。
ただ、その後は、特に何といって特別なことも無く、バスは高速に入ってからは、快調に飛ばす。
車内の様子。 B級映画3本立て上映中。
途中、のどかな丘陵地帯や、民家などを横目にみながら、バスはどんどん加速していく。
外の風景が、緑の丘陵地帯から街になる頃には、成都市内に到着。
成都バスターミナル
この後は、成都旅行へと続く。(以下ご参照ください)
中国旅行 その他の記事
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