マカオ(澳门)Ⅰ  入境から松山市政公園まで

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先々週 とうとう マカオに行ってきた。

マカオと言えば、やはりカジノをはじめとするエンターテイメントの世界、あるいはカトリック寺院といったところのイメージだろうか。もちろん、それはそれで面白いとは思うが、普通に歩いているだけでも飽きない。目にするものいちいち絵になるので、思わずシャッターをきりたくなる。
久しぶりに、こういった落ち着いた時間の流れる空間に身を置くと「ああ、やっぱり人間、こういう空間にいないと、じっくりモノを考えるゆとりがなくなってしまうよなあ。」ということがよくわかる。ダイナミックに変化し、刺激あふれる中国は、それはそれで面白いのであるが毎日がそんな調子だと逆に疲れてしまうのだ。

フェリーに乗ってマカオへ

旅の出発は、蛇口フェリーターミナル。深センの西の端にある港である。
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ここからフェリーで、中国側との国境、珠海の港へ行き、さらにバスでイミグレのある拱北(ゴンベイ)口岸へ行って、マカオへ入境することに。蛇口から直接マカオ(澳门)へ行くフェリーもあるが、数は少ないようだ。
macau1 珠海行きフェリー

しかしどうでもいいけど、中国側のフェリー、船内にいる一時間弱の間にビデオ上映してたのが、よりによって「抗日戦争モノ
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内容は日中戦争当時、中国のある村に日本軍が侵攻してくるのを、あの手この手で村人がやり込めるというもので、当然、日本軍が悪役である。ただ、反日映画という次元のものではなく、毒にも薬にもならないただのアホアホB級映画なのが救いではあった。この映画の中で、日本兵たちはアホなお笑い役を見事に演じきっていた。しかしこんな映画ばっかり見取ったら、日本に対するイメージもゆがむでしょうね。

珠海に到着

小1時間位で珠海のフェリーターミナルに到着。(フェリーは独特のゆれがあるので、1時間弱とはいっても、一応は袋を持参するとか、船酔い対策はしたほうがいいだろう。)
そこからは、タクシーに乗ってもよいし、あるいはイミグレ行きのシャトルバスが出ていて、それに乗れば、10分程度で拱北口岸(ゴンベイ・イミグレ)に到着する。
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珠海のこの海岸線は結構有名なスポットで、特に夏場は結構ムード満点らしく、格好のデートスポットにもなっているらしいが(ただ、人は多い)今回はスルー。また、拱北口岸の地下は、蟻地獄のような巨大ショッピングモールになっており、ここもかなり面白いが、今回は触れない。

いよいよ マカオ入境

というわけで、拱北口岸からマカオへ。入境方法は、香港と全く同じ。中国でありながら特別行政区として特別扱いを受けているので、外国へ行くのと同様、パスポートが必要である。
macau41 入り口(ENTRADAS)ポルトガル語。
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公衆トイレも、英語、ポルトガル語、中文の3種類の表記。ポルトガルの影響が随所に見え隠れする。

さて、マカオに入境したのはいいが、カジノで有名なリスボアホテル、セナド広場など中心街がどこにあるかさえ見当がつかない。とりあえず、出たとこ勝負で、リスボアホテルがあるような気がする方向に向かって歩いてみることに。

マカオの鳥かごハウス

しばらく歩いていくと、まず目を奪われたのが、一般庶民の暮らす集合住宅。
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日本の家がウサギ小屋なら、こちらの家はまさに「鳥かごハウス」。窓に鉄柵をつけるのは、防犯?あるいは転落物防止の為だろうか。偶然にもそれが独特の景観を生み出している。窓の形が六角形とめずらしい。一階が東東(ドンドン)?というスーパー。
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こちらも赤と白のコントラストがあざやか。
ヨーロッパの裏町あたりにあってもおかしくないようなアパートだ。
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またこの日は、とにかく日差しが強く、気温が37℃くらいあったようである。そういう時は、できるだけ裏路地へ。裏通りも味があって、ついシャッターを切ってしまう。

しばらく行くと、地元の商店街に出くわす。漫画屋さんと公文式。公文は、本当にどこにでも進出してますね。
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商店街が途切れたあたりで、絵葉書に出てくるような三輪車が・・
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下を見ると、卓球台とサッカーゲーム?ができるレクリエーションのための集会場のようになっている。
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カトリックの影響を色濃く残すマカオ

また、しばらく行くと、墓地にさしかかる。
墓地とはいっても、日本の墓地のように、区画された土地があるわけでもなく、ロッカーのように各人の引き出しがあって、引き出しの前に故人の写真がはってあるだけ。無縁仏も結構、あるのだろうか。
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その道の反対側に墓地を見守るように銅像がたっている。どうやらこの街には、カトリックの精神がそこはかとなくながれているようだ。ちなみに、中国語では、プロテスタント「基督教」に対して、カトリックは「天主教」と呼んで区別するようです。
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付近の学校もやはり、旧教のミッションスクールが多いようだ。
下はどこかの学校の校門、デザインがHKという形になっています。しゃれてますね。
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さらに歩いていくと、少しにぎやかな街中にでる。京都の街角辺りにあってもおかしくないような感じの、渋い色あい建物。
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カトリック教会もやたらと多い。
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またコンテンポラリーアートな雰囲気が漂う建物が突然ひょっこり現れたりする。
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散歩が楽しくなる街 マカオ

しかし今回、歩いていて思ったのは、この街は本当に散歩するにはもってこいだということ。
久々に感じた散歩の快感である。

自分は日本に居るときは、よく徒歩や自転車で外を回るのが好きだったのであるが、中国に来てからは、ぼんやりと外を歩く機会が減った。
まず、安心して歩けるところが少ない。ぼんやりしていると、前後左右から突然、リアカーや車が飛び出してきたりする。しかも、歩道はでこぼこだし、公園などに行けば中国人が踊りくるっているしで、落ち着いて歩く環境ではないのである。

まあ、中国のことはいいとして、さらに、先に進むと、今度はこんな謎の建築物にぶち当たった。macau12 ???

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答えは歩道橋である。
しかし、その構造たるや、たかが歩道橋にそこまでやらなくともと思ってしまうくらいに、過剰な演出がされている。
本来、歩道橋というのは、広い道とか危なくて渡れないから「しょーがない、歩道橋でも作るとするか」というどちらかと言えば、消極的かつ実利的な建造物だと思うのである。しかも、何となく車優先というイメージがある。

がしかし、ここの横断歩道はそれとは違う。
見れば、道幅も狭く、普通に信号をつければよさそうな雰囲気の交差点である。そんなところに、わざわざこんな遊び心あふれるものを作ってしまうマカオの人々。マジで素敵でございます。

しかも、これは決して無駄な建造物などではなく、しっかりと一般庶民の足として活躍している様子。入り口には、ご丁寧にもエスカレーターが設置され、足腰の弱いお年寄り対策もばっちり。
また、この歩道橋の要所要所には監視カメラが配置されているので、女子学生も安心して通行できるというわけである。
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さて、この歩道橋、上のようなタイプであればまだしも、下のような場所となるとどうか。
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そのまま渡れば3秒ですむ狭い道に、わざわざ橋を架ける心境とはこれいかに。
マカオの人たちは、いったい何を考えているのであろうか?
単なる物好きなのか、それともまた別に理由があるのか。ともかくペイントの仕方もカラフルでグッド。遊び心あふれるマカオならではである。

松山市政公園

さらに、ずんずんと街を歩いていると、ふいに頭上を、モーターの音が。
ふと頭上を見上げると、電線を伝って小さなロープウェーがのろのろと動いているではないか。
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「え、何でこんな普通の街中にロープウェーが」

しばし呆然と立ちすくむ私の脇を、小学生か中学生くらいの子供達が、すり抜けていく。あとで確かめたところ、ここは松山市政公園といって、ロープウェイの上のほうに、動物園やグランドなどがあるらしく、ここは公園の入り口だったというわけである。
しかし、わずか高さにして30メートル、距離にして200メートルくらいのところにわざわざロープウェーを作ってしまうという発想が何ともファンタスティックではないか。

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公園の中までは入らなかったが、中腹まで来ると、日本の盆栽のようなものが並んでいたり、赤いシャチホコがあったり、ミニ動物園のようになっていてここでひとまず小休止することに。

続く

マカオ(澳门)の地図


マカオ半島
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今回歩いたのは、マカオ半島内だけで、新しく造成されたコタイ地区などへは行っていない。
中国側のイミグレから、リスボアホテルまで歩いてみた感じでは、マカオは、所詮、端から端まで歩いてしまえる散歩サイズの街であるということ。マカオ半島に限れば、京都なんかよりずっと小さい。

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どのガイドブックを見てもマカオは大抵の場合、香港の後ろにオマケ程度に載っているだけである。まあ、忙しい旅行者の場合、香港旅行の合間に日帰りか一泊でというのが関の山だろう。ちなみに私の持っている香港の観光ガイドでは巻末にマカオと深圳がひとくくりにされていた。

なにげにページ数を数えてみると 香港138ページ、マカオ23ページ、深圳4ページ

おいおい、深圳たった4ページかい!
深圳は深圳で別の魅力があるんですが、ガイドブックごときでは、その辺りわかりません。

マカオの通貨について

ちなみにマカオでは香港ドルが使えると聞いていたので、セブンイレブンに入って、香港ドルを使おうとしたら、あっさりと拒否された。どうも使えないらしい。

マカオには独自の通貨、「パカタ」が流通している。
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マカオはたった50万人程度の小さい街である。50万人といえば、浜松市や岡山市くらいの規模に過ぎない。そんな規模の街でも通貨を発行する権限を持つということが、まず驚きである。
なお、マカオパカタは、大西洋銀行と中国銀行の二行によって発行されている。従って、札の種類も二種類になる。特に日本からこの地域を旅する方が注意したいのは香港や大陸を往復したりすると、日本円、人民元、香港ドル、パカタで財布の中が大混乱状態に陥ってしまう可能性があるということ。財布を分けるなど工夫が必要であろう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%AB%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%83%91%E3%82%BF%E3%82%AB
マカオ・パタカ – Wikipedia

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