「だって、そのほうが安全じゃありませんか?」 中国の監視カメラと大陸人のプライバシー

皆さんも御存知の通り、数年前から、中国の街頭には、無数の監視カメラが、設置された。

深センも例外ではなく、町中に、滑稽なほど、てんこ盛りの、監視カメラが設置され、

「いったい、こんなにたくさん設置して、どうするの?」と思っていた。

そんな、監視カメラてんこ盛り状況に、当初は、全然慣れなかったが、今では、特に、何も感じなくなってしまっているから、人間の「慣れ」というものは、誠に恐ろしいものである。

ちなみに、監視カメラもそうであるが、中国は、もともと、警備員みたいなのが、やたら多い。(中国では「保安(ばおあん)」と呼ばれている。)

どのマンションにも、常に、数人の警備員が常駐しているし、ショッピングモールとかでも常に、警備員が巡回している。

なんとなく気まずいというか、中国に来た当初は、あまり慣れなかったので、身近な中国人に「なんか、いつも見られているというか、犯罪者扱いされているようで、落ち着かないし、窮屈に感じる。」というようなことを漏らしたところ、

返ってきたのは「だって、そのほうが、安全じゃありませんか。」という返事だった。

「安全?」

まあ、たしかに言われてみればそうだけど、そういう見方もあるんだ。と変に納得したことを覚えている。

まあ、その人が女性だったから、安全という言葉が出てくるのも無理がないが、まあ、他の中国人に聞いても、大差はなかっただろう。

実際、中国は、ひったくり、置き引き、などの軽犯罪が多く、携帯を抜き取られたとか、もそんなに珍しいことではない。(北京オリンピック以降はだいぶ減ったが・・)

で、そういう論理でいけば、監視カメラだって同じことで「監視カメラがいっぱいあったほうが、安全じゃないですか?」という道理になるし、実際に、窃盗のような犯罪を抑止する効果はあるようだ。

 

日本人の場合、どうしても、個人情報とか、プライバシーの侵害とか、そういう人権的な面に、思いが至ってしまうのであるが、中国人民というのは、そういう面は、あまり頓着しないようだ。

彼らというのは、西側的な意味の「人権」よりも、むしろ、まずは平穏無事に安心して暮らせること、つまり「治安」が優先ということなのだろう。

そのあたりの事情がわかってないと、「中国は、人権ムシで、実にけしからん!!」というありがちな論調になってしまう。

あと、誤解のないように言えば、西側的な意味あいでの人権が薄いというだけで、中国人民にも、人間としての尊厳、プライドはもちろんあり(「面子(みぇえんず)」とか)ただ、それをどう呼ぶかというだけの違いだということである。

 

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