中国では何が正しいのかを見極めることが大事

中国社会

中国では、いろいろな人がいろいろな立場からモノを言うので、いったい何が本当なのかわからない時があります。

だいぶ前の話ですが、自分が会社を立ち上げる時、不動産屋を回って物件を探していた折、気に入った不動産物件があって、あとはサインするだけという契約寸前までいって、結局、あれこれあって、見送ったことがありました。

調べたところ、その物件が会社として登記できない物件だとわかったからです。

(以下、旧ブログからの転載です)

 

ちなみに、自分は、スクールビジネス用として考えていたので、純粋オフィスというよりは教室として使えそうな物件を探していたのですが、その物件は、立地といい、間取りといい、自分が求めていたものに近く、

住宅街の中にはあるが、不動産業者や物件の大家に言わせると「会社として登記できる」という話であり、一階にもいくつか会社のネームプレートがあったので、第一の候補としていたわけです。

 

しかし、その後、念のため、知り合いの中国人に、専門家に問い合わせてもらったところ「あのビルは純住宅用の物件で、本来、登記できない物件である。」ということがわかったのです。

要するに、本来は会社としての登記はできない住宅用物件だが、大家の個人的なコネを使えば登記は可能になるということらしいのです。要するに、裏技というわけです。

こういうことは、人的関係を重視する中国ではよくあることなのかもしれないし、政府関連の仕事場に自分の顔なじみがいれば、そういう無理も通ってしまうのだろうと思います。また、不動産オーナーは積極的に嘘をついていたわけではないし、事実、本人の会社は登記できています。

ただ、だからと言って、そのオーナーのコネのような不確かなものに頼らざるを得ないというのは、後々、面倒くさいことがおこらないかと思い、見合わせた次第です。

まあ、もちろん、そこで経営していても、何事もなかったかもしれません。ただ、そのときは、そういう判断をしたということです。もし、そこでやっていたとしたら、今とは、だいぶ変わった形になっていたでしょう。

 

ちなみに、こういう場合、大家は、借りてもいらいたいからか、あまり不都合な情報を出さないし、不動産屋は手数料がほしいだけなのか、或いは、そもそも無知なのかしりませんが、やはり適当です。

そういった相手が言うことを鵜呑みにしていると、中国では、どんどん自分の不利な方向に流れていってしまします。とにかく、情報が錯綜しているので、何が正しい情報なのかを見極めることが必要でしょう。

そのあたりの事情は、中国人でもわからない場合も多いので、中国人の知り合いに任せっぱなしにせず、しっかりした専門家に確認をとるべきだと思います。

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