人口減少の中国に迫る「非婚化」の波 ~曲がり角にさしかかる中国

中国社会

先日、中国の人口が減少していて、インドに抜かれるとかいう話がでてきましたが、

少子高齢化で、中国人が子供を産まなくなったのもありますが、そもそも、結婚しなくなっている(非婚化)というのもあるんじゃないかと思います。

以下、ある記事によれば、2014年以降、中国の婚姻数は、一貫して減少し続けているようで、2000年上半期の結婚件数は、388万組(青色)まで落ち込んでいます。

また、その結果、独身者(単身)の人口も2億4000万人近く(2018年)にまで積み上がっているということです。(赤色棒グラフ)

理由の一つとして上げているのは、やはり経済的圧力ですね。現在、住宅価格は依然として高く、結婚式の費用と持参金も高価な出費で、多くの若者を結婚から遠ざけているとのことです。

あと、結婚率と離婚率もみてみると、見事なほど、対象的に推移しています。(以下、ちょっと、粗結婚率、粗離婚率というのが何を指しているのかわかりませんが、ざっくりとしたイメージとして、参考ください。)

結婚率は、中国の高度経済成長が続いていた、90年代から2000年代前半は、高く推移していますが、リーマンショック(2008年)で落ち込み、その後、少し回復したものの、またじりじりと下げています。一方、離婚率は、一貫してじわじわと増加し続けています。

参考:单身人口增加到2.4亿,结婚率降到6.6‰,婚姻越来越难了

 

何か、中国も日本の状況を後追いしているというか、むしろ、より鮮明に非婚化が進んでいる感じがしますが、これは実感的にも符合するものがあります。

げんに、うちで講師をしている中国人の女性も、以前は、三十手前で世帯をもつのが普通でしたが、ここ数年で、三十すぎても結婚をしない女性が増えています。

若者の就職難とかもそうですが、やはり、ゼロコロナ政策によって、中国経済が冷え切ってしまい、影を落としている気がします。

このまま、中国経済が停滞して、日本のロスジェネ世代みたいに、固定化してしまうのか、それとも、なんとか回避して、ソフトランディングできるのかは、今後の経済の舵取り次第ということになりそうです。

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