香港上水マーケットⅡ 八百屋・乾物屋ほか
久しぶりに香港へ。といっても上水だが・・・・・
いつものマーケットへと足を運んでみた。
(写真が多いので、多少時間がかかるかもしれません。)
イロトリドリの旬の野菜が勢ぞろい
今回は、2階(香港の1階に相当)を中心に攻めてみます。ちなみに、香港ではイギリス時代の名残からか、地階、1階、2階の順番です。
まずは八百屋。こちらは、地階(肉・魚)とは打って変わって、いたって平和な雰囲気です。
お馴染みの白物野菜、キャベツ、白菜など日本でもよく見かけるものばかり。
こちらはβ-カロテンを豊富に含む緑黄色野菜
赤いかぼちゃと緑のかぼちゃの共演も
慎重に品質を確かめる主婦
財布の中身と相談しつつ、毎日の献立を考えるのも、主婦の腕の見せどころ。
裏の方に回ると、こんなものが。小型の原子爆弾か?と思いきや、野菜です。 今回は、コイツ(冬瓜)がやたら目についた。おそらく今が旬なのかもしれない。
「小暑」とは、二十四節気の一つで七月七、八、九日あたりとのこと。
漬物屋さん
何軒かではあるが、漬物屋さんもありました。漬物は地味ではあるが、はずせないアイテム。
果物屋
中央エスカレーターをあがって右手に果物屋があるが、前を通ると「試食しろ、試食しろ」とうるさいことこの上ないので、じっくり写真を撮ることができない。また、全体的に暗いので写真がぼけてしまっている。というわけで以下、適当に。
サンキスト(新奇士)オレンジ
このあたりではバナナは吊るすものみたいです。
フルーツの上の棚には、カラフルな贈答用のバスケット
乾物屋
2階のもう一方にあるのが乾物屋。10軒ほど集合している。
エスカレーターの上から撮影していると、思わずおばちゃんと目が合ってしまったり。
とにかく、温かみのある丸い電球の光が印象的。乾物の色とマッチして、ノスタルジックな雰囲気さえただよっている。
吊るせるものは何でも吊るす。空間という空間を埋め尽くすのがホンコン流。あと、一つ一つの瓶に律儀に、紅いラベルが張ってあり、ご主人の性格をしのばせる。
其の他
野菜、果物、乾物以外にも、いろいろなものがあります。
パン屋(面包店)
駄菓子屋
服屋
食品の店に混じって、こんな服屋も。こちらはおばさん服専門。
こっちは子供服ですかね。
地階に下りてみる。
肉屋さん
外から、マーケットに入ると、まずこの肉屋の何とも生々しい臭いが鼻を突きますが、しばらくすると慣れます。
なお、この市場では基本的に、禁煙のようです。罰金は1500HKD(約23000円)
前回も書きましたが、とにかく売り物の種類によって、照明も使い分けられています。お肉屋さんは、赤と白の蛍光灯を適当に組み合わせるパターン。これが肉の色を引き立てる効果があるのでしょうね。
豚足(トンソク) 叩いたら音が出そう。
この辺りの肉屋は、長方形のどでかい包丁を使ってます。切るというよりは、ズドンズドンと、ナタをふち降ろすように、肉をさばいていきます。
こちらはいわゆる风爪(鳥の脚)
中国人は平気で食べますが、なかなか慣れませんね。
チャーシュー屋
同じ肉を扱う商売でも、生肉ではなく、ローストされたものを提供する店は、ちょっと雰囲気が違います。照明も、随分お洒落な感じです。
こんがりとローストされた豚まるごと一匹、長方形の包丁を使って器用に解体していきます。
鴨、鶏、チャーシューなどが、煌々としたライトでテカテカと光ってます。
肉団子屋
個人的にはイマイチ好きではないが、香港人は、この肉団子がかなりお好きなようだ。
それにしても電飾の数が半端ないです。
しかし、香港のマーケットは、大陸側と違って、写真を撮ろうという気を起こさせてくれる。やっていることは同じなんだが、何かが違う。風景が絵になるというか。
多分、衛生度や秩序の問題なんだろうなと思う。大陸のいわゆる菜市場は、基本汚いのだ。だから、自分は、どうしてもスーパーへ行ってしまう。
あと、写真だけではなくて、一度、何か買ってみたいが、いかんせん中国大陸に持って帰るときに、検疫があるのでしょうがないですね。肉や卵は駄目で、最近、聞いたところでは野菜も駄目だとか。なかなか厳しいです。
最上階のフードコートへ
このマーケットに来たときは、毎回フードコートに寄っている。
もう4時を過ぎていたので、人影もまばら。とりあえず、奥の方に行って適当に座ってみる。
「発記」という店。香港は、何故か「〇〇記」という店が多い(シンガポールとかもそう)。大陸には、あまりそういう店の名前がないので、華僑特有のものなのだろうか。
写真も何もない、漢字だけのメニュー。仕事用のレジュメみたいで、外国人としては、取り付く島がないが、でも、こういう風なのが、かえって香港らしくてよろしい。
しばらく、漢字とにらめっこしていたが、すぐにおばちゃんが来て、「セク・メェー(何食べる?)」とせかすように聞くので、しょうがなく「チャーハン」というと、「何たら、何たらチャーハンがあるよ」と広東語でいうので、じゃあ、それにしてくれと。
こういった茶餐厅(チャー・ツアンティン)というのは午後メニュー(下午茶)を用意しているので、おそらくそのうちの一つだろう。
しばらく待っていると、こんなのが、どーんと眼の前に
例の冷奶茶(アイスミルクティー)とチャーハン 33HKD(約500円)香港でこの安さ!
さすがに、これは食いきれないのではと思ったが、意外と食べられた。特においしいわけではないが、そこそこ食べられる。
長い粒のぱらぱらした米に、卵、チャーシューと塩辛い魚の粒が入ったごく普通のチャーハン。午後茶のCセットに「咸鱼叉烧粒炒饭(塩辛魚とチャーシュー入りチャーハン)」というのがあるから、おそらくそれだろう。
食い終わった頃、周りはこの通り。道理で、おばちゃんが、片づけで右往左往しているはずだ。
香港上水周辺マップ
今回紹介した市場(石湖墟街市)は、香港上水駅から徒歩7-10分くらい。
場所的にはそれほど遠くないが、ちょっと奥まったところにあるので、意外と探しにくいかもしれない。
地下鉄「上水」駅の、羅湖寄りではなく、ホンハム寄りの改札を出て「上水中心」という建物の中をしばらく歩き、その後、地上に降りると、広場をはさんで向かいにあります。(HSBCなどの銀行の真向かいです)
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