最近、中国でスーパーに行くと、どこでもセルフ式のレジ(自助収銀机)が目につくようになってきた。
セルフレジというのは、タッチパネル式のレジで、客が、自分で、商品の決済を済ましていくという、無人レジのことである。
セルフレジは、比較的空いているので、自分も最近、よく使うようになった。
以下、近くのスーパーのセルフレジについて、ちょっと紹介してみようかと思う。
中国のスーパーで、セルフレジ(自助収銀机)を使ってみる
今回、やってきたのは、深セン国貿にある「TaSTe」という香港系のスーパー。
このスーパーは、普通のスーパーと高級スーパーの中間ぐらいのスーパーで、雰囲気も割とよく、外国人には使い勝手がいいかもしれない。
ただ、いかんせん、夕方頃になるど、レジの行列がひどすぎて、敬遠していたのであるが、セルフレジが導入されてから、ちょっと、様相が変わってきたようである。
セルフレジ(自助収銀机)
とりあえず、商品をもって、有人のレジの隣にある「セルフレジ(自助収銀机)」のコーナーに向かう。セルフレジは、全部で10台位はあるだろうか。最近また、新たに数台、増やしたようである。
早速、購入したものを、セルフレジの台の上に乗せる。
今回、購入したのは、キューピードレッシング(丘比沙拉汁)の和風ごま味とサラダ味。それに、甘くないヨーグルト(純酸奶)二つ。合計、四品。
甘くないヨーグルトというのは、最近やっと、中国で認識されてきたところ。こういうちょっとしたものは、ウォルマート(沃尔玛)にないので、ここで買うことにしている。
セルフレジ(自助収銀机)の使い方は、ざっくり言えば、以下の四段階となる。
1 商品をセンサーに当てていく
2 購入商品を確定する
3 支払い方式を選択する
4 スマホで支払う
それでは、具体的にやってみよう。
1 商品をセンサーに当てていく
ここのシステムがいいのは、最初に、いちいち、スマホで、QRコードを立ち上げなくとも、いきなり、商品をセンサー(扫描窗)に当てていくだけなので、楽である。
2 商品を確定する
すると、こういった感じで、商品の明細が、パネル上に並んでいく。間違って、多めにスキャンしてしまっても、数量の増減は、パネル上で修正可能。すべて、スキャンし終わったら、下の支払いをする(去支付)を押す。
ちなみに、操作がわからなければ、そばに店員がいるので、聞けばいい。というか、じっとしてかたまっていたら、向こうから、アレコレ言ってくるはずである。(というか、店員は、それしかすることがない。)ここでは、店員は、監視員兼指導員といった感じになっている。
3 支払い方式を選択する
次に、支払い方式を選択する。「百佳銭包支付」か「微信支付」のうちから選択。「百佳」というのは、香港のスーパーの名前で、ここの運営もしているようで、自分ところの、支払いシステムを持っているようだ。
ここでは、「微信支付(ウィーチャットペイ)」を選択。ちなみにアリペイは使えないようだ。
次に、また支払い方式選択の画面がでて「顔支払い(刷脸支付)」「カード支払い(刷卡支付)」という画面が出る。
これは意外な展開である。「刷脸支付/しゅありぇんじーふ)」というのは、初耳だ。
「顔認証」については、イミグレの自動ゲートなどでは、始まっているが、こういう民間のスーパーですでに始まっていたとは驚きである。
「顔認証で買い物をする時代になっていようとは。うーーん。」
しばらく、驚きのあまり、固まってしまったが、ぼんやりしている訳にはいかない。よくわからないが、ここは消去法で「カード支払い(刷卡支付)」を選ばざるを得ない。
4 スマホで支払う
すると、ウィーチャット(微信)のコードをセンサーに当てろという指示がでるので、コードを下にあるセンサーに当てる。
ピッという音がして、購入完了。やれやれ。
ウィーチャット(微信)のコード
ちなみに、ウィーチャット(微信)の支払いコードは、以下の順番でクリックしていけばよし。
「本人」→「マイウォレット」→「マネー」あるいは
「本人」→「プラス(右上)」→「マネー」
意外と面倒くさいが、ウィーチャットは、もともとチャットアプリなので、仕方ないのかもしれない。
レシートが欲しい時は
決済完了したあと、紙のレシートが必要であれば、「打印小票」をクリックすると、下から、紙のレシートが出てくる。
レジ袋
商品を袋に入れようとしたときに、うっかり、レジ袋(袋子/たいず)を買うのを忘れていたことに気がつく。面倒くさいが、レジ袋をスキャンして、別途、購入。
かくして、購入完了。ちなみに、ゴマダレと思っていたのは、海鮮風味のタレだった。色が似ていたので、わからなかったが、気づいても後の祭りである。
使ってみた感想 「やること、多すぎ。」
セルフレジがいいのは、やはり比較的空いているということだろうか、あの行列に並ばなくともいいというのは、実に、好ましいことである。
ただ、やはり、セルフ(自助)というだけあって、作業量多すぎである。
自分で商品のバーコードを当てて、それを袋の中に入れて、最後に、自分のスマホをとり出して、お金を払う。
自分みたいに、少量でも結構、面倒であるのに、かなり購入する人なら、面倒に感じるかもしれない。なんか、意外と原始的で、進んでいるのか、遅れているのかわからないシステムだ。
まあ、そういうこともあって、わりと空いているのかもしれないが、結局、速さには、かえがたいので、自分は、その後も、このセルフレジを、使っている。
中国ウォルマートのセルフレジ(自助収銀机)が究極すぎる件について
ちなみに、このセルフレジは、スーパーによって、使い方が、いろいろで、はっきりときまった方式はないようである。
その点、近所にある、ウォルマート(沃尔玛)で、通常タイプとは違った、非常にユニークなセルフレジを発見?したので、少し紹介してみよう。(写真はウォルマートのセルフレジの広告)
何が変わっているかといって、普通は、セルフレジのセンサーで商品をスキャンするが、そうではなく、自分の携帯で、商品をスキャンしてしまうのである。
つまり、左手で商品を持ち、右手で自分のスマホを、バーコードリーダー代わりにして、商品のバーコードをスキャンしていくという、とんでもない方式なのである。しかも、読み取った商品の情報が、自分の携帯上に出てくる。
これを究極のセルフレジと呼ばずして何というのだろうか。(セルフレジ本体は、何のためにあるのか、わからんが)
ただ、この方式、発想自体は、すごくユニークなのだが、いかんせん、操作性が悪すぎる。
というのも、この方式では、両手がふさがってしまい、バーコードが読み取れないとき、バーコードを直したりしようにも、右手は、すでにスマホでふさがっていて不自由だし、スマホを片手で操作しなければならないので、落としそうになることもしばしばなのである。(こんなんでスマホ落として壊したら、しゃれにならない。)
しかし、この方式でバーコードをスキャンしていると、自分が店員さんになったような気分になってくるから不思議である。「バーコードを読み取るって、意外と大変なんだなあ。」と、店員さんの苦労がしのばれたりもするが、こんなんで、店員さんの苦労がわかってもしょうがない。
要するに、これでは、どっちが、客かわからない。ていうか「おれは、いつから、ウォルマートの店員になったんや!」といいたくもなる。
というわけで、新しいものずきの中国人も、さすがに、このマシーンには、近寄らないようである。
ただ、この、自分のスマホをバーコードリーダーにして、商品をスキャンするというのは、なんともいえない、奇妙な感覚がある。興味のある人は、一度、中国のウォルマートに行って、体験してもらいたい。
だいたい、いつも空いているし(写真)、それをいいことに、自分もたまに使っている。
(ちなみに、ウォルマートには、通常方式のセルフレジもあることはいうまでもない。)