貧乏セミリタイアと自分

生き方

最近、ネットとかを見ると「FIRE」という言葉を、やたら目にしますが、自分が、長年、実践?していたのは、実は「貧乏セミリタイア(貧乏FIRE)」に近かったのかなと、と感じています。

確かに「起業」はしていますが、実態的には、自分ひとりが生計をたてられるだけのフリーランスに近いし、世間で言うところの、いわゆる「起業」とは程遠いです。

起業ではなく「貧乏セミリタイアしていて、たまたま起業(法人)という形をとっている」と考えてみると、むしろしっくりくる気がしてます。

ちなみに、起業(貧乏セミリタイア)してから、もうかれこれ10数年となりますが、ガッツリ働いたなあという記憶はなく、週に2日だけ会社にやってきて、適当にお茶を濁すような生活が続いています。まさに週休5日という感じです。

これは、自分の健康状態などとも相談しながら、そういうふうにしているのですが、自由になるお金も少なく、普通の人であれば、たぶん満足できないレベルかもしれません。

 

ちなみに、セミリタイアとかFIREできるかどうか?というのはよく聞きますが、「◯◯万円あれば、」みたいに貯金額の話ばかりされている気がします。

もちろん、貯金額が多ければ多いほど、FIREしやすいということは言うまでもないですが、それと同じくらい重要なのは、通俗的な欲求が強いかどうかということであると感じています。

通俗的な欲求とは、要するに「車が欲しい」「女性にもてたい」「海外旅行に行きたい」・・というような、まあ簡単にいってしまえば「物欲」的なものですが、こういった世間一般の通俗的な欲望が強い人は、あまりFIREには向いていないように感じますし、はっきりいって苦痛なのではないかと思います。

逆に、貯金額が少ない人でも、物欲が少ない人はFIREし易いのではないかと思ってます。そういう意味では、極端な話ではありますが、ホームレスだって、究極の貧乏FIREと呼べなくもないでしょう。

自分の場合、幸か不幸か、そこまで通俗的な欲求がそこまでなく、しかも、年齢がたつに従って、さらに欲しい物も少なくなってきているので、こういうスタイルをとっています。

これが30代そこそこだと、FIREするといったって、まだまだ世俗的な物欲が強いので、お金を使いたいと思うし、なかなか難しいかもしれません。

 

あと、FIREした後に、何がしたいのか?という、FIREする目的を明確にしておかなければ、FIREしたのはいいけど、全くなにをしていいのかわからないという状況になってしまうのではないでしょうか。

24時間自由で、何をしてもいいなどという状況は、ある意味、過激です。これまで、会社という枠組みの中で、真面目に働いてきた人ほど、何をしていいのかわからなくなり、耐えられないはずです。

最近、FIREしても、結局、もとのサラリーマンに戻ってしまう人が結構いると聞きますが、投資の運用の落ち込みで経済的にたちいかなくなるパターン以外に、暇を持て余すというパターンも多いのではないでしょうか。

 

サラリーマンでFIREに興味がある人は、いきなりやるのではなく、できれば一度、予行演習的に、二、三週間、連続して休暇を取ってみてはどうでしょうか。最初は、開放感でいっぱいですが、二週間、三週間と経過するうちに「暇すぎて、やることがない。」とか「何でもいいから仕事したい」という感情が沸き起こってくるようであれば、やはり、サラリーマンを継続されたほうがいいのではないかと思います。

FIREするしないというのは、要は、人生において、何を優先するか?という、個人の価値観の問題に帰結するように思います。

「仕事を優先するのか?生活を優先するのか?」
「お金を優先するか?時間を優先するか?」
「将来を優先するか?今を優先するか?」
「消費を優先するか?心の平安を優先するか?」

いろいろな命題につなりますので、奥が深いです。

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