中国でも、最近は、洋食から和食、エスニック、と、大抵のものは食べられるようになってきた。
ただ、それでも、日本にいるときと、全く同じというわけにはいかない。ドーナツ(甜甜圈、多拿滋)なんかもそのひとつだろう。
別にドーナツがないと困るというわけではないが、それでも、なんとなく、たまに食いたいなと思う時がある。学校や仕事の帰り道、ミスタードーナツで、買ったばかりの本を片手に、フレンチクルーラーをほうばりつつ、コーヒーを飲む至福のひととき。しかし、中国にはこういった楽しみがないが無い(というか、ドーナツ以前に、日本語の本屋も無いが)
ちなみに、以前、深センに、ダンキンドーナッツ(唐恩都乐)がオープンしたことがあった。確か、2009-10年頃、東門に店舗を発見し「おっ、こんなところに、ダンキンあるやん!」と思って立ち寄ったのだ。
ちょうど開店セールの真っ最中で、女子店員から「日本の群馬県のホテルで働いていたことがありまして・・・」などと日本語で声をかけられるサプライズもあったりした。
その後、ダンキンドーナツは、何回かは店に行ったものの、家が離れてしまったこともあり、疎遠になってしまった。最近、ふと「そういえば、ダンキン、どうなっているのかな?」と思い、調べてみた。
中国のダンキンドーナツ(唐恩都楽)
ダンキンドーナツ(唐恩都楽)であるが、すでに深センからは完全に撤退して、中国全体でも現在、北京、上海と東北の一部でしか展開していないようだ。上海で、たった6店舗だから、とてもじゃないが展開しているとは言いがたいであろう。
ダンキンドーナツ唐恩都乐 中国のサイト
ちなみに、あまり馴染みのない方もいると思うので、一応、説明しておくと、ダンキンドーナツは1950年、ボストンの近郊で創業され、30カ国約6,000店舗を展開以上もある、世界一のドーナツチェーン。
実は以前、日本にも進出していて、1970年に海外一号店として日本にオープンしたが、その後、1998年に日本から撤退している。
そういえば、1990年代、自分が東京に行った時も、渋谷などの繁華街に結構あったと記憶している。当時、ミスドしか知らなかった関西人の自分にとって、そのカラフルな色彩に「こんなドーナツ屋、あったんだ。」と、強く印象に残っている。
以下、2009年の旧正月に、乗り継ぎの飛行機で、上海に立ち寄った時、ダンキンドーナツに入った時の写真があるので、少し、紹介してみよう。
上海のダンキンドーナツ 2009年旧正月ごろ
人でごったがえす人民広場駅。上海万博まで、あと459日◯時間◯分◯秒?と、文字通り秒読み。
バイタク発見。女性ドライバーがいるのも、中国ならではという感じ。
南京東路から少し裏手に入ったところ、書店や文具店が立ち並ぶ通り沿い。
ダンキンドーナツがあったので入ってみた。(今は、無いみたいだ)
ピンク、オレンジ、黄色という、強烈な色彩。これぞ、ダンキン、クウォリティ。
ちなみに、ダンキンドーナツは、だいたいミスドと似たようなメニューだったかと思う。ただ、ミスドのほうが、美味いかなと思う。あまり覚えていない。
ミスドは?
ちなみに、ミスタードーナツ(美仕唐納滋)のほうも、上海では7店舗あるだけで、こちらも、流行っているとは言い難い。要するに、中国には、ほとんど、ドーナツ屋が無いということになる。
何故、中国には、ドーナツ屋が、ほとんど無いのか?
しかし何故、中国には、ドーナツ屋が、ほとんど無いのだろうか?マクドナルドやケンタッキーが、中国で普通に店舗を広げていることからすれば不思議である。
まあ、別に食べなくとも困るものではないし、スーパーとかでも、ドーナツを売っているので、中国人が全く、ドーナツを食べないわけではないのだろうが。(写真は、スーパーのドーナツ。)
とりあえず、主食なのか、デザートなのか、イマイチ、はっきりしないということはあるのかもしれない。中国人からすれば、主食にしては、あまりに頼りないし、かといっておやつにするには価格が高いといったところだろう。また、ドーナツはコーヒーとセットというのが相場なので、カフェと競合するというのもある。
あと、広東省や香港には、マンゴーやエッグタルトなど、独自のスイーツ文化があり、いわば、スイーツの本場という面がある。そこに新たなものを持ち込もうとしても、なかなかうまくいかないということもあるだろう。