北京Ⅱ 王府井と北京ダック製法
王府井の写真館の前で
さて、万里の長城から、一路、北京市内へ。
今回は、二、三日しか滞在できないので、駆け足で主要なスポットを回ることにする。以前に来たとき、主要なスポットは、あらかじめ回っているので、自分的にはそれでも十分である。
ただ、初めて旅行するのであれば、北京は見所がありすぎるので、一週間くらいはほしいところだろう。
いわゆる北京の銀座「王府井」へ
もうひとつの万里の長城のある蓟县(天津)からバスに乗ること三時間、北京の東、四恵に到着。
そこから、地下鉄でさらに、市内まで移動する。
まず、初めに立ち寄ったのが、いわゆる北京の銀座、王府井(ワンフージン)。
地下鉄から降りるとまず、王府井のメインストリートの入口、左手に、どっしりと構えるのは、「北京飯店」 確か、一番最初に、中国語の勉強をしたときに、中国語のテキストにでてきた奴だ。中国語で「飯店(ファンディエン)」は食堂ではなく、ホテルのことですよと教えられる。しかし、自分の住んでいる広東省では、ホテルは、大体「酒店(ジューディエン)」と呼んでいて、「飯店」というのは聞いたことがない。中国は広いので、地域によって、名称も変わってくるということだろうか。まあ、飯屋になるか酒屋になるかの違いであるが・・・・
このあたりは、まだ昔の面影を残しているような感じがする。ニコン、富士フィルムなど、日系企業の広告も多い。北京オリンピック前ということで、マスコットなども見える。
昔ながらの面影を残す「外文書店」 日本で言えば、丸善みたいな存在か。これも中国語の教科書に登場するやつだが、何故か深センでは、見かけたことがない。
「北京市百貨大楼」 とにかく看板の一つ一つの文字が巨大で、仰々しい。
周恩来、毛沢東、劉少奇、歴代の指導者の写真をバックに記念撮影
天津狗不理 犬も構わない肉まん?
「狗不理(ゴウブーリ)」で「犬も構わない肉まん(狗は犬の意味)」という奇妙な名前の肉まん店であるが、犬も構わないどこか、外売りの肉まんを買う行列に並ぶだけでも大変で、実は、創業19世紀までさかのぼる、肉まんの老舗(老字号)である。
その奇妙な名前の由来であるが、この肉まんの創始者が、幼名を「狗子(ゴウズ)」と命名されていたとのことで、その「狗子」が、のちに肉まん家をはじめると、おいしいと言うことで、すぐに評判になった。しかし「狗子」は肉まんを売るのに忙しすぎて、人を構う暇もなかったらしく、他人が「狗子卖包子,不理人(狗子は肉まんを売り、人を構わず)」と評したところから、それがが転じて、「狗不理」に変わったのだとか。
あと、ある役人が天津から持ち帰った狗不理を西太后が食べ、美味であると賞めたために、名声が一気に広まったともされるらしい。まあ、どこまで本当かは、わからないが、現在は、天津の無形文化遺産にまでされているのだとか。
実際に行列に入って買ってみた。値段(忘れた)は、一般の包子よりは、高めであるが、なかなかいける。
というか冷凍の奴なら、中国のどこのスーパーでも普通に売っているのだが・・・・・。
狗不理 東京店
実は、この狗不理、いつの間にか、日本にも進出していたようだ。東京の池袋に店舗があるようだ。肉まん屋というよりは、なにか中華レストランという感じになっているが。
老北京の世界にタイムスリップ
大通りから、ちょっとわき道にそれたところに、このような、いかにも「老北京」というか、昔の北京という風情の小路があったので入ってみた。
屋台街 ゲテモノ串屋も登場
極彩色の門をくぐったところに、朱塗りの出店が軒を連ねる。まあ、観光用に作られたものである感は否めないが、ちょっとしたタイムスリップ感覚は味わえる。ちょうど浅草の仲見世とか、あんなふうな感じ。本当に歴史があるかどうかは分からないが、それなりの雰囲気は楽しめるというか・・・・。
というか、中国’は、日本と違って、歴史に連続性がないので、古いものというのがほとんど残っていないと言うことを聞いたことがある。しかしまあ、昔はこういう感じだったんだろうなあという感じがしのべれば、それで十分ということなんだろう。
ご存知「糖葫芦(タンフールー)」 どこにでもあるが、元々はやはり北京が本場ということかな。
さらには、こんなものが・・・・・いわゆる、ゲテモノの串焼き。なにかのサナギのようなものも見える。かなり乾燥しているので、それほどグロくはないが、しかし・・・・・・。まあ、話のタネくらいの意味はあるかもしれない。
紙芝居
十九世紀風、紙芝居 右手の男がマイク片手に、威勢良く、講釈を加える。
下の穴を熱心に覗き込んでいる人たち。何がみえるんだろう?絶話(お家芸)
みやげ物ストリート
ちょっと、タイムスリップというか、観光観光しすぎたので、その辺にある小奇麗なショッピングモール(商場)で小休止。ベーカリーでパンとコーヒーを買って、その場で食べる。
こういうショッピングモールは、今、中国のどこの街でも、できはじめていて、マクドナルドとか味千とか、似たりよったりの金太郎飴ではあるが、逆に、わかっている分、入りやすいということはある。現に、自分だって、入っているわけだし、結局、こっちのほうが楽なのだ。
まあ旅的にいえば、堕落かもしれないし、マクドナルドにばかり入っているアメリカ人旅行者のことを、とやかく言えた義理ではないが、こっちのほうが、現代の中国なんだから仕方がない。
今回は時間がないので、王府井は、これくらいいして、次に、バスに乗って、適当に北京の街を観察することに・・・・・。
王府井へのアクセス
北京ダック(北京烤鸭)
今回はスルーしたが、王府井に、北京ダック(北京烤鸭)で有名な全聚德もあった。(前回、北京に来たときに入ったが)
北京ダックといっても、実は、別に北京でしか食べられないわけではなく、メニューとして供しているレストランは結構ある。薄い皮に、ダックの切ったのと、タレと、セロリ?を巻いて食べるだけというシンプルな料理である。
また、鴨自体は、中国では、普通の日常食である。鴨をローストしたものをぶつ切りにして、ご飯に載せて食べるのが一般的で、北京ダックとは食べ方が違うだけだ。しかし、日本では、何故、鴨を食べる習慣がないのか、逆に不思議である。
全聚德 東京店
全聚德は、東京にも店舗があるようだ。こちらは、まあ当然といえば当然か。といっても、中国で食べるより、圧倒的に高いが(半羽で5800円!!) たかが鴨に、この値段って何?って思ってしまうわけだが・・・・
北京ダックの全聚徳(ゼンシュトク)銀座、新宿、六本木
北京ダックの製法
以下のような動画があったので、紹介してみる。ポルトガル語?スペイン語?であるが、見ていれば、なんとなく、製法はわかる。
外国人最喜爱的中国菜:Pato Laqueado de Pekín北京烤鸭—优酷网()
上から、何か液体を注いでいる。どうもこれが、ポイントのようだ。
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