広州Ⅱ 交錯する未来と過去 ~珠江新城、北京路
さて、地下鉄に乗って次に降りたのは珠江新城(珠江ニュータウン)という駅。
広州の未来を予感させる街 珠江新城
地下鉄「珠江新城」駅をおり、地上にでる時に、エスカレーターを乗っているとき、ふと横を見れば、こんなものが・・・・
2008年 中国 北京
2004年 ギリシャ アテネ
2000年 オーストラリア シドニー
歴代オリンピック会場となった都市名がずらっと並んでいる。
このあたり珠江新城は、今後、広州の新都心となるべく、あちこちで工事が進行中。人けはほとんど無く、ごくたまに人とすれちがう程度。
珠江新城 周辺マップ
現在の珠江新城2014年 ストリートビュー
近年の広州のこの地区の発展振りはすさまじいです。このブログを書いた2008年当時に比べて、街が大きく様変わりしてます。
広州タワー 高さ世界一の予定だったが・・
いかにもバブリーな新都心予定地を抜けて珠江沿いに出てみると、川の向こうに、こんなものが
建設途中か?
どうやらこれが、うわさの世界一のテレビ塔らしい。
完成すれば610メートルで世界一高さのテレビ塔となるという。2010年のアジア競技大会の放送にあわせ、2008年の完成を目指しているとのこと。下が完成予定図である。
双曲線型のかなり不安定な構造
しかし、その後、東京のスカイツリーに高さを抜かれたのは、ご存知の通り。スカイツリーは、世界一の電波塔の名前を確実なものにするため、当初計画の高さ610mを途中で高さ634mに変更。
タワーといえば、こんなことを思い出した。
8年前、中国(上海)にはじめて行ったとき、ガイド代わりのタクシーの運転手を従えて、東方明珠(466m)に登ったときのこと、運転手が「(誇らしげに)どうだ、ここからの景色は世界一だろう。」といったとき「好観!(すばらしいね)でも、東京にも同じようなのがあるよ。」といったときの、タクシーの運転手の無念の表情が忘れられない。
余計なことを言わずにいればよかったと思ったのも束の間「それならばもっと上に登ってみようじゃないか」(もう一つ上にも展望台がある)と鼻息の荒い運転手を制して「差不多、差不多(同じ)」といって引き返したことがある。
結局、その後この運転手とは、彼の嫁さんと一緒に「上海雑技」まで連れて行かされたのであるが(単に、自分がぼられていただけ)今では、その東方明珠も、他のビルに抜かれてしまっている。
広州タワー 周辺図
プロムナード沿いは、12月でも花満開
まあそんな昔話はいいとして、その世界一のテレビ塔とやらを横目に観つつ、珠江沿いのプロムナードを散策。もう12月であるが、あたりにはまだ花が咲き乱れているのは、やはり南国ならでは。
プロムナード
花もよいが、少し、歩きつかれた。最近とみに運動不足で、歩いているとすぐに疲れてしまう。もう年かもしれない・・・・。ともかく、こういうときはバスに乗るに限る。
広州市内のバス、値段は2元が多い。
やしの実バーで一服
行き先は決めてないが、適当にバスに乗って人がいっぱいいそうなところで降りてみることに
このあたりは、ジャスコ(吉之島)などが入っている大きな地下街になっている。
とりあえず喉が渇いたのでベンチで一服。やしの実(一個、7元)を注文
ヤシ・バー
ナタでズドン
すると直径数センチ程度の穴が。実に器用。
飲みカス。あたり一面、こんな感じ。
疲れた体には、椰子の実の自然な甘みがちょうどよい。しかし、いかんせん自分ひとりでは、やしの実、一個は飲みきれない。隣りでは案の定、四人組がストローを突っ込んで飲んでいる。
以下、少し街の風景。
「中森名菜」微妙な名前であるが、日本料理屋である。自分はまだ行った事がない。
ビルの爆破予告。
その後、タクシーで北京路まで移動。(30元くらい)
オールド広州の面影を残す街 北京路
広州の未来を感じさせる街が「珠江新城」であるとすれば、過去を感じさせる街は、この北京路ということになるのだろうか。
北京路は広州では古くからの繁華街で、いわゆるオールド広州の面影を色濃く残す街である。
広州で北京路と言えば、日本で置きかえると、大阪で東京通りと言っている様なもので、なんか変な感じがしないでもないが、中国の道の名前の付け方は、そういうのが結構、多い。
道の真ん中に「千年古楼遺跡」というものが、あって、ガラス越しに、昔の都市跡をのぞけるようになっている。
結構健全な広州のゲームセンター
ためしに、近くのゲームゲームセンターに入ってみる。
日本直輸入
ストリートファイター?
店内はいたって普通かつ健全。日本のゲームセンターと何も変わらない。
まず、照明が明るい。内装もいい。薄暗い感じが微塵もない。ゲームの機種も日本のそれにかなり近い感じがするし、客層も健全である。
やはり、広州は大学生が多く、暇をもてあましている若者が多いといったこともあるのあろう。シンセン、香港にもゲームセンターはあるが、全然、雰囲気が違うのである。
ドラムマニア?のようなものに興じる少女。なかなか上手。
バスケットボールゲームも健在。
とにかく、みんな夢中になって入れている。中国人のバスケットにかける情熱は相当のもの。姚明はじめNBAのプレーヤーの存在が大きいようである。
結婚ビジネス花盛りの中国
北京路の近くでこのような催しが。
結婚式の写真撮影会とでも言うのであろうか。とにかく今、中国でこういう類の結婚写真屋というべきものが、いたるところに見られる。とにかく結婚ビジネス、花盛りなのである。
日本人では、とにかく晩婚化・少子化であるが、中国ではその逆。
都市部では確かに晩婚化傾向にあるものの、まだまだ結婚に対する信仰は高い。というか個人的には、結婚に抵抗があったとしても周囲がそれを許してはくれないのだそうである。
しかし同時に、離婚するカップルも多いとのこと。つまり後先考えずに、さっさと結婚するが、駄目なときもとっとと離婚してしまうとのことだ。
深センなども、若い街であるからして、特にそういうカップルが多い。うちの会社でも「え、あの子が?」というような子ができちゃったとかいって突然、会社を休職してしまう。日本人である自分からすれば、何か急展開だなあと思ってみたりするが、考えてみれば、本来はそういうののほうが、人間の営みとしては当たり前なのかもしれない。
「欧陸風」 ヨーロッパ風を売りにしている様子
「どう、俺、似合ってる?」 外野の友人の冷やかしに応じる新郎。
広州は、深センとは同じ広東省で、しかも同じくらいの規模の街であるが、結構いろいろと違うものである。やはり歴史があり、学生が多いというのが、かなり大きいようである。
広州北京路 周辺
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